News:ニュース速報 2002年6月17日 04:01 PM 更新

DDR-IIで1Gbpsを実現、DDR533製品化へ エルピーダ

エルピーダが次世代DRAM「DDR-II」で1Gbpsのデータ転送レートを実現。DDR533の製品化にめどをつけた

 エルピーダメモリは6月17日、次世代DRAM仕様「DDR-II」で世界最速のデータ転送レートとなる1Gbps(1ピン当たり)を実現する回路技術の開発に成功したと発表した。533Mbpsの転送レートを持つDDR-IIメモリモジュール(DDR533)の製品化が可能になる上、DDR-IIIの開発も見通しが立ったという。


 新開発の回路方式は、1.8ボルト単一電圧で1Gbps動作を実現。512MビットのDDR-II SDRAMに搭載して確認した。

 低電圧で1Gbpsの高速データレートを達成するためには、(1)クロックに対し高精度に同期したデータ信号(ばらつき30ピコ秒以下)を出力でき、かつ信号波形が高品質、(2)チップ内部のメモリアレイも高速サイクル(4ナノ秒)でチップ内を読み書き可能──という条件が必要だ。

 これに対しエルピーダは高精度で低消費電力なクロック再生回路と、信号波形の“傾き”(スルーレート)を変えずに駆動能力を調整できる出力バッファ回路を開発、出力タイミングのばらつきを10ピコ秒以下に抑えた。またメモリアレイ内の回路の工夫により、4ナノ秒サイクルでの動作を実現した。

 DDR-IIはDDR SDRAMを高速化した次世代DRAM規格。2003年以降の普及が見込まれている。動作クロック400MHzの「DDR400」と同533MHzの「DDR533」が登場する予定。メモリ帯域はDDR400が3.2Gバイト/秒、DDR533が4.2Gバイト/秒に達する(それぞれシングルチャネルの場合)。現行主流のDDR266(PC2100)は2.1Gバイト/秒(同)。

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