News:ニュース速報 2002年6月25日 06:45 PM 更新

富士通、Webアクセシビリティ指針を策定


 富士通はこのほど、身体に障害を持つユーザーや高齢者を含め、誰でも使いやすいWebサイトの作成を目指す「富士通ウェブ・アクセリビリティ指針」を策定した。同社とグループ各社のサイトに適用するほか、同社のサイト(http://jp.fujitsu.com/webaccessibility/)に同指針を掲載し、ほかの企業や団体にも採用を呼びかけている。

 これまでも総務省や業界団体などが、制作者にユーザーが使いやすいサイトの作成を促す指針を提示していたが、実現方法は制作者任せとなっていた。このため同社は、国内外のWebデザイナー、有識者、ユーザーにヒアリングを行い、配慮すべきアクセシビリティの優先度や実現方法をまとめた。

 指針は「ページ内で記述する基本となる言語を明示すること」「文字色と背景色との差(コントラスト、明度など)を充分に取ること」など49項目で構成。音声ブラウザを利用する目の不自由なユーザーや、弱視や色覚障害のあるユーザーに配慮したサイトの作成方法などを、解説と具体的な実現方法を合わせて説明している。また実現性と効果を基に3段階の優先度を設定した。

 指針の策定に当たって同社は、WAI(Web Accessibility Initiative)が策定した「Web Content Accessibility Guidelines1.0」や、米リハビリテーション法508条、総務省の「ウェブヘルパー」など、既存の基準やガイドラインなどとの整合性を重視して作成したとしている。

 同社はまず、ポータルサイト「富士通日本ポータル」と同社のPC情報サイト「FMWORLD」に同指針を適用し、国内のグループ各社のサイトに順次、適用する。また同指針の各国語版を作成し、全世界のグループ各社のサイトにも適用していくとしている。

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