News:ニュース速報 2002年7月10日 05:16 PM 更新

松下電工、病院業務支援ロボットを開発


 松下電工は7月10日、「病院内業務支援ロボット」を2003年春発売に向けて開発中だと発表した。滋賀医科大付属病院との共同開発で、既に同病院で運用試験が始まっている。


 病院内でカルテやレントゲンフィルムの搬送を行うロボット。600(幅)×750(奥行き)×1300(高さ)ミリ、重さ約120キロ。毎秒1メートルのスピードで走行でき、8時間充電で7時間以上の稼働が可能としている。

 搬送物を収納部に入れ、ロボットの顔に当たる部分のディスプレイから目的地を選ぶと、ロボットは自律的に運んでくれる。従来の自動搬送機は、走行経路をテープやマークで床面に施工する必要があり、コストがかかる上に経路変更のたびにマーキングをやり直す必要がある。新型ロボットはマーキングが不要で、走行経路はPCで簡単に設定でき、適切な経路を自ら判断しながら移動するという。

 運行管理はPHSとLANを組み合わせて行え、ロボットの現在位置を確認した上で使用したい場所に呼び出せる。

 病院内で使用されるため、安全対策は徹底。超音波センサー19個とレーザーレーダー1個を搭載、「点滴棒1本も見逃さない」(同社)という。患者や車いすに遭遇しても自動的に回避し、またストレッチャーなどの通行の妨げになる場合は、ロボットに通路を譲るよう指示することもできる。運搬物収納部には指紋か暗証番号による認証システムを採用。さらに院内防災システムとも連動、火災信号を受信すると、防火扉の邪魔にならないよう、扉を避けて適切な待避場所に停止するようにした。

 11月に開かれる病院設備機器展「HOSPEX 2002」(11月12−15日、東京ビッグサイト)に出展する予定。

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[ITmedia]

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