News:ニュース速報 2002年7月12日 08:48 PM 更新

実物にデータを重ねて表示する「強化現実ミュージアム」を研究 凸版と早大

凸版印刷と早稲田大学情報通信研究センターは7月12日、歴史的建造物など屋外の文化財に、往事の再現映像や関連情報などの画像を重ねて表示する「強化現実技術」の共同研究を始めると発表した

 凸版印刷と早稲田大学情報通信研究センターは7月12日、歴史的建造物など屋外の文化財に、往事の再現映像や関連情報などの画像を重ねて表示する「強化現実技術」(AG:Augmented Reality)の共同研究を始めると発表した。

 「強化現実技術」は、建造物や美術品などを見学する際に、見学者がヘッドマウントディスプレイなどを装着、実際の文化財や美術品を肉眼で見ながら、関連情報をディスプレイ上で実物に重ねて参照できるようにする技術。位置情報システムと組み合わせれば、見学者の移動に合わせて情報を変化させることもでき、外科手術の遠隔支援などへの応用も期待されている。

 凸版と同センターは、同技術を活用した屋外型ミュージアムの実現に向けた共同研究を進める。利用しやすいヘッドマウントディスプレイや、GPSで見学者の位置を捕捉するシステム、データを蓄積するサーバ、サーバから見学者に情報をワイヤレス送信する仕組みなどが研究対象となる。

 またコンテンツは静止画・動画、文字情報など展示物に応じて最適な形態を検証。また実物とデータを同時に肉眼で見ることが人間の感覚にどう影響するか、といった人間工学的な側面も研究する。

 7月から本格的に着手し、10月には実証実験をスタート。2003年3月までに成果をまとめる。

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