| News | 2002年11月13日 08:00 PM 更新 |
サンプル2
デフォルトの [ドライバによる色補正] では、EPSON Natural PhotoColorの影響が強く出て、少し濁った海が鮮やかになってしまっている。また全体に明るくトーンカーブが合っていない印象。ウミガメは全体的に白っぽくなってしまった。

これに対してICMによる出力は見た目に近い色、トーンカーブを再現する。かなり難しい色のハズだが、この出力に限っては特別に取り上げる必要があるほど悪い部分は見あたらない。

ただしICCプロファイルによる印刷では、ICM時よりも暗部がつぶれがちで黄色も強いが、黄色の強さの度合いはサンプル1ほど極端には感じない。サンプル1と同傾向ながら、こちらの方が良い結果となった。あるいはサンプル1の絵柄が、特別に不得手なだけなのかもしれない。トーンジャンプに関しても目立つ部分は見られなかった。

シャドウ部のトーンだけチューニングされたICCプロファイルがリリースされれば、このサンプルにおける問題は解決するだろう。
自動モードでの色はPM-970Cと同傾向で、背景の海が鮮やかになり、全体に明るめに補正された出力となる。ウミガメの白っぽさも同じだ。キヤノンも自動モードでは、海などの色を鮮やかに補正するようにセッティングされており、その結果が悪い方向で出てしまっていると推測される。

ICMに設定するとトーンカーブがオリジナルに近くなり雰囲気はよく出ている。ただ控えめの発色はサンプル1と同じで、ウミガメの色はもう少し濃度がある方が雰囲気が出る。またマゼンタが弱めなのも同傾向だ。全体的にオリジナルと近似はしており、大きな不満はないものの完璧ではない。背景の海の色も鮮やかすぎるようだ。オリジナルはもう少しくすみがある。

ただ、こちらのサンプルも他のキヤノン製インクジェットプリンタよりも忠実度が高く、扱いやすいという印象はある。
[本田雅一, ITmedia]
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