News 2002年11月27日 09:56 PM 更新

ケータイに組み込み可能な顔認証システムなど――「Security Solution Expo 2002」

セキュリティの専門展示会「Security Solution Expo 2002」がパシフィコ横浜で開催中。個人認証システムの最新ソリューションなどが展示されている

 情報データの高度化とともに、セキュリティへの取り組みが重要視されている。特にインターネットのようなオープンなネットワーク上では、情報の漏えいや改ざん、なりすましなどの危険性は常に意識しなければならず、“個人認証”の必要性が高まっている。

 パシフィコ横浜で11月27日から開催しているセキュリティの専門展示会「Security Solution Expo 2002」で、個人認証システムの最先端技術や最新ソリューションをみてきた。

指紋認証のパイオニア――NEC

 個人認証システムで最近注目を集めているのが、人間の身体的特徴をもとに本人かどうかのチェックを行なう「生体認証」。その中でも、現在最も普及しているのが“指紋認証”だ。1971年に指紋照合技術の研究をスタートするなど、この分野のパイオニアであるNECは、指紋認証ユニット「Secure Finger」シリーズを展示していた。


「Secure Finger」シリーズの最新機種「指紋認証ユニット(USB)PU800-01」

 指紋認証は、高い本人認識率と指を置くだけという簡便性、認証機器コストの安さなどから広く普及している。しかし、発汗/乾燥肌/ケガなど、皮膚状態の変化によって照合が難しくなる点が課題となっている。

 ブースで展示していたSecure Fingerシリーズの最新機種「指紋認証ユニット(USB)PU800-01」は、NECが新たに開発した「指内散乱光直接読取方式」の指紋センサーを搭載。「透過光を利用した新しい読み取り方式によって、乾燥した指や湿った指など、いままで読み取りにくかった皮膚状態でも認証を可能にした」(NEC)。

 照合精度は他人許容率で0.0002%以下。つまり、登録していないユーザーを誤って許容してしまう確率が50万回に1回以下という高精度なのだ。「この他人許容率の値は、世界最高レベル」(NEC)。

画像認証エンジンの“軽さ”が特徴の顔認証システム

 指紋は「万人不同」「終生不変」という特性から、個人を識別する上で最も適しているといわれている。逆に、表情や経年の変化がある人間の顔は、生体認証には難しいとされてきた。それが昨年から今年にかけてオムロンや東芝など大手メーカーが相次いで顔認証システムを発表し、一気に脚光を浴びている。

 展示会場で顔認証システムを紹介していたのは名古屋のベンチャー企業ディー・ディー・エス。組み込み向け顔認証ソフトウェア「FaceX」を参考出品していた。


組み込み向け顔認証ソフトウェア「FaceX」

 FaceXの特徴は、画像認証エンジンの“軽さ”。オムロンや東芝などが、高速処理を行える専用機器を用意しているのに対して、FaceXは携帯電話やPDAといったCPU能力の低い機器への組み込みを可能としている。会場のデモでも、Pentium/200MHzという処理速度の遅いノートPCを使用しながら、瞬時に顔認識が行えることをアピールしていた。

 「動作が軽いことからシステム自体を小型軽量・低コストで作ることができ、ペットロボットやドアホン、車載向けなどにも応用できる。来年中の商品化を目指している」(ディー・ディー・エス)。

USBトークン形状の超小型ICカードリーダ/ライタ

 ICカードを使った個人認証システムも、広く普及している。PCの起動制御やネットワークへのアクセス制御、ファイルの暗号化などにPKI(Public Key Infrastructure)技術を使ったICカードでネットワークセキュリティシステムを構築するケースが増えている。ただし、ICカードリーダ/ライタの設置場所が必要な点や、ケーブルの取り回しなどが使い勝手のネックとなっていた。

 十条電子が出展していたのは、先日、大日本印刷と共同で発表したばかりのスティックタイプの超小型ICカードリーダ/ライタ。58×17×8.5ミリで重さ約9グラムと非常に小さい。このサイズに、第3世代携帯電話端末などに使用されるGSM/3GPP規格のUIMサイズICカード(15×25×0.8ミリ)を格納できる。外観はUSBトークン(USBメモリ)に似たスタイルで、ノートPCなどのUSBポートに直接接続可能だ。


USBトークン形状の超小型ICカードリーダ/ライタ

 「近日中に発売する予定。価格は、従来のICカード用リーダ/ライタ(4000−5000円程度)の半額程度になる見込み。大日本印刷のICカード大量発行システムを利用できるため、コストパフォーマンスは高い」(十条電子)。

関連リンク
▼ Security Solution Expo 2002公式サイト

[西坂真人, ITmedia]

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