News | 2003年1月24日 06:21 PM 更新 |
東京大学情報理工学系研究科システム情報学の稲見昌彦助手は、「RobotPHONE」と題したクマの縫いぐるみを展示した。このクマ、どこがどう電話なのかというと、内部に動く11の関節をもつロボットクマで、2匹組みにして使用し、一方を動かした「動き」が、ネットワークを介してもういっぽうに伝わるという仕掛けなのだった。例えば、一方の縫いぐるみの腕を動かすと、相手にその腕の動きが伝わる。
動きを伝える電話、というわけである。動かせるのは、腕、両足、首など、全身11カ所だ。
ロボット工学的に見ても、「30センチほどの身長に11関節というのは画期的」と稲見氏。縫いぐるみということで、子どもがかなり荒っぽい扱いをすると予想されるが、会場でけっこうがちゃがちゃ動かしても平気なようだった。
「2003年12月に5万円以下で発売」と胸を張る稲見氏。手にとった感じだと完成度もそこそこある。確かにこれはロボットの新しい応用として見ても、おもちゃとしてみても、コミュニケーションツールとしてみても、けっこういけそうな気がした。
単なる研究発表というだけでなく、まもなく手に入りそうというのもうれしいところ。もの作りは、ハードウェアを作るのがたいへんなので、ここまで完成していれば、量産もそう遠くはない秒読みだろう。年末までじっくり完成度をアップさせて、ぜひ販売につなげてほしい。
声を伝える機能をつけたり、映像を送れるようにしたら、これまでは物体を送ることができなかった通信で、いわば物体をやりとりするのにも近い感覚を体験できるようになる。動作時間との兼ね合いになるが、無線LANを使うのもいいかもしれない。
年明け早々で気が早いが、今年のXmasプレゼントにチェックしておいてはいかがか。会場での女性の人気はナンバーワンだった。
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[美崎薫, ITmedia]
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