News 2003年2月19日 10:18 PM 更新

日立、8センチDVD-RAM採用の小型DVDカム発表

日立製作所は松下電器産業と共同開発した8センチDVD-RAM/DVD-Rディスク対応のDVDカムを発表した。従来機と比べ大幅に小型化しているのが特徴

 日立製作所は、松下電器産業と共同開発した8センチDVD-RAM/DVD-Rディスク対応のDVDカム「DZ-MV350」と「DZ-MV380」を発表した。価格は、ともにオープン。発売日は、68万画素のCCDを搭載したDZ-MV350が3月8日、102万画素のCCDを搭載したメガピクセル対応のDZーMV380が5月10日。

 両製品とも、バッテリーパック、ACアダプタ/バッテリチャージャ、リモコンとPC接続ケーブル、DVD-Video Recording Format対応編集ソフト DVD-Moviealbum 3SE、オーサリングソフト MyDVDなどが同梱されるPC編集キットが付属する。


DZ-MV350と新採用のDVD-RAMメディア


メガピクセルモデルDZ-MV380

 また、両製品とも、同社がハイビジョンプラズマテレビや高精細液晶パネル搭載テレビで展開している動画高画質をコンセプトとした「WOOOシリーズ」に新たに加えられる。同社では、両製品をシリーズに加えることで「見るWOOOから撮るWOOOへと『動画高画質』をファミリーで楽しんでいただけるワールドを拡大していたい」とし、今後もWOOOシリーズを拡張していく予定という。

体積比50%の小型化を実現

 新モデルの最大の特徴は、従来製品と比較して、約50%の小型化を実現したことだ。

 今年1月にDVD-RAMのオプションとして規格化された丸型ホルダータイプの8センチDVDディスクを採用し、新開発の小型・薄型の「DVカムドライブ」と従来3枚で構成されていた基板の集積密度を高め、2枚構成にすることで、従来機種(DZ0MV250)に比べ、体積比約50%、質量比約70%(DZ-MV350の場合)の小型・軽量化を実現した。本体重量は、DV-MZ350が565グラム(同梱バッテリー搭載時)、DV-MZ380が590グラム(同梱バッテリー搭載時)。


新規開発された小型薄型のDVカムドライブ


より集積度が高められた基板。比べると小型化されたのがよくわかる

 また、両製品とも新CCDや新レンズ、新開発のフィルター処理を含む1チップMPEG2/JPEGコーデック「DVDカムエンジン」を搭載。同社では、これによって解像感や色再現性などが従来機種に比べ大幅に向上したと話している。

 DZ-MV350とDZ-MV380の違いは、搭載されているCCDとレンズ、アクセサリーシューの有無(DZ-MV380のみ搭載)、外形寸法など。

 DZ-MV350は、1/4型約68万画素CCD(有効画素数は動画/静止画記録時ともに約34万画素)を搭載し、レンズは、光学10倍ズーム(35mm換算で動画/静止画ともに約40.9〜409mm)を搭載し、デジタルズーム併用時は240倍(静止画撮影時は最大40倍)。付属バッテリーでの連続駆動時間は、「約145分」

 DZ-MV380は、1/3.8型約102万画素CCD(有効画素は動画記録時に約40万画素、静止画記録時に約96万画素)を搭載し、レンズは、光学10倍ズーム(35mm換算で動画撮影時約53.4〜534mm、静止画撮影時約34.3〜343mm)を搭載し、デジタルズーム併用時は240倍(静止画撮影時は最大40倍)。付属バッテリーでの連続駆動時間は、「約135分」。

 ディスクへの記録フォーマットは、DVD-RAM使用時は、DVD-Video Recording Formatを採用。録画モードには、CBRを使用する「FINE」と「STD」、VBRを使用する「XTRA」の3種類が準備されている。

 FINEを使用したときは、6Mbpsのビットレートが使用され、ディスクへの最大記録時間は約30分。STDでは、3Mbpsのビットレートが使用され、ディスクへの最大記録時間は約60分(いずれも片面使用時)。VBRを使用するXTRAは、約18分〜30分。ちなみに、デモ機でDVD-RAMディスクを挿入し、撮影可能になるまでの時間を計測したところ、約15秒ほどであった。


メディアの挿入口。かなり薄くコンパクトにまとめられている

 DVD-Rディスク使用時は、DVDビデオ規格で記録され、録画モードは音声をMPEG Audio Layer2(MP2)を使用する「FINE」とリニアPCMを使用する「LPCM」、MPEG Audio Layer2を使用する「STD」が準備されている。記録時間は、FINEとLPCMが約30分、STDが約60分。ただし、音声にMPEG Audio Layer2を使用するFINEとSTDを使用した場合は、DVDプレーヤーによっては再生できない可能性がある。

 また、両製品では、DVD-RAMメディアへの静止画記録の他、新たにSDメモリーカードへの静止画記録に対応している。FINE、NORM、ECOの3種類から記録モードを選択でき、32MBのSDメモリーカードを使用した場合でDZ-MV380がFINEモード時約50枚、NORMモード時約80枚、ECOモード時約110枚の静止画を記録できる。DZ-MV350は、FINEモード時約220枚、NORMモード時約440枚、ECOモード時約880枚。

 液晶モニタには、12万画素2.5型TFTを搭載し、録画シーンを一覧表示やプレイリスト編集、シーン分割/削除、フェード設定機能などを提供する「ディスクナビゲーション機能」も搭載する。これによって、両製品ともに単体で簡易編集を行うこともできる。また、本体にアナログ入出力端子を搭載し、これを使用してアナログソースをDVD-RやDVD-RAMディスクに記録することもできる。

 パソコンとの接続は、USB2.0を使用して行い、パソコン接続時には、DVD-RAM/Rドライブとして認識される。もちろん、付属するDVD-Video Recording Format対応ソフトDVD-MovieAlbumで撮影した映像の編集を行うことができる。


パソコンとの接続にはUSB2.0を使用する

、対応メディアは、日立マクセルが3月1日から発売を開始し、両面でFINEモード使用時に60分の撮影が行える8センチDVD-RAMディスク「DRMH60」と片面のみでFINEモード使用時に30分の撮影が行える8センチDVD-Rディスク「DRH30」が準備されている。


新規採用された丸型のカートリッジ。簡単にメディアを取り出すことができる

[北川達也, ITmedia]

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