News:ニュース速報 | 2003年2月19日 02:58 PM 更新 |
ソニーは2月19日、高精細・高コントラストなプロジェクター用新液晶ディスプレイデバイス「SXRD」を開発したと発表した。単結晶シリコン基板上にフルHDTV解像度の画素を高密度に配列、「映画フィルムのように滑らかな映像」を実現できるという。2003年度中の商品化を目指す。
SXRDは「Silicon X-tal Reflective Display」の略で、アルミニウムミラーが配列された単結晶シリコンを駆動素子とする反射型液晶デバイス。
開発したのは対角0.78インチ(16:9)/1920×1080ピクセルのタイプ。9μメートルピッチの画素を0.35μメートル間隔で配列することに成功し、これは同社製高温ポリシリコンTFTと比べ画素密度で約2.4倍、画素間隔で約10分の1になるという。このため固定画素特有のメッシュ感を取り除くことができ、従来の液晶プロジェクターなどと比べ高精細で滑らかな映像を実現したという。
また液晶セル厚を従来の高温ポリシリコンTFTなどよりも薄い2μメートル以下に抑えた上、薄いセル厚でも駆動特性が良好な「垂直配向液晶材料」を採用。3000:1と高いデバイスコントラストに加え、応答速度も5ミリ秒と高速化した。ウエハープロセス技術も新開発し、高い量産性も確保しているという。
年末に放送がスタートする地上波デジタル放送など、高解像度のコンテンツを大型画面で楽しむためのフロントプロジェクターやリアプロジェクションTVに最適なデバイスとして、事業化を進める。
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