News:ニュース速報 2003年3月6日 11:06 AM 更新

米有料コンテンツ市場、倍の規模に

米消費者の有料オンラインコンテンツへの支出は2001年から2002年にかけて95%伸びた。ただし7−9月期から10−12月期にかけては減少している

 米オンライン出版社協会(OPA)は3月4日、米国消費者による2002年10−12月期と通年の有料オンラインコンテンツへの支出についての調査結果を発表した。

 それによると、米国の2002年のオンラインコンテンツ消費は前年から95%の伸びを見せ、13億ドルに拡大した。

 2002年の米有料コンテンツ市場の最大カテゴリーは「出会い系」だ。「ビジネス/投資」「エンターテイメント/ライフスタイル」の両カテゴリーをしのぐ、3億200万ドルを売り上げた。2001年の7200万ドルから3倍近くの伸びとなっている。出会い系、ビジネス/投資、エンターテイメント/ライフスタイルの3カテゴリーが、この市場の63%を占めているという。

 OPAではこの結果を受けて、2002年は『有料オンラインコンテンツは受け入れられない』という考え方が変化した年として記憶されるだろうとする。「消費者が有料コンテンツに金を払うかどうかといった論争はもはや成立しない」とOPAエグゼクティブディレクターのMichael Zimbalist氏。

 しかし、2002年の7−9月期から10−12月期にかけては、3億6100万ドルから3億3800万ドルへと消費者のオンラインコンテンツへの支出額は減少している。OPAでは、これは1つには、オンラインコンテンツを購入するはずの人が、年末のショッピングに予算を割いたことがあると見ている。「オンラインコンテンツ消費は、その拡大に伴って、季節要因と経済環境から影響を受ける度合いが高まってきているのかもしれない」と言う。だが一方で、10−12月期の米オンラインコンテンツ消費は、前年比で見ると49%増と、電子商取引市場全体の伸び率(オークションと旅行関係を除いて23%)をはるかに上回っていると指摘する。

 各消費者の平均支出額は7−9月期から10−12月期にかけて4%しか伸びていない。つまり、有料コンテンツ市場の売上増は消費者一人一人の支出額増加というより、コンテンツを購入する人の数の増加による結果だとOPA。10−12月期にオンラインコンテンツに金を払った米消費者は1430万人。前年同期は1000万人だった。

 この調査はOPAの依頼で調査会社comScore Networksが実施したもの。

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▼ OPAの調査報告書(PDF)

[ITmedia]

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