News | 2003年4月4日 06:49 PM 更新 |
アイ・オー・データ機器は4月3日に発表したDVエンコーダ搭載テレビチューナーBOX「GV-1394TV/M」のプレス向け製品説明会を4月4日に行った。この製品は3月に発売されたWindows対応「GV-1394TV」をMac OS対応にしたもの。
説明会では、製品の特徴であるMac OSとの親和性や高品位画像表示機能のデモンストレーションが行われた。また、アイ・オー・データ機器がMacintosh周辺機器に参入した経緯についても説明があった。
GV-1394TV/MはFireWire接続に対応。Mac OS用テレビ録画ソフト「DigitalTV Recorder」、チャンネル変更ユーティリティ「Channel Commander」を添付している。ただ、Windows版のGV-1394TVもIEEE 1394インタフェースに対応していたので、ハードウェア的にはまったく同じものになっている。
GV-1394TV/Mの特徴は、専用チップを搭載して高品位画質を実現しているところ。説明会でもゴーストリデューサや、3D Y/C分離機能による実際の画質向上について紹介していた。
また、GV-1394TV/Mに添付される「DigitalTV Recorder」は録画データをQuickTime形式で保存でき、iDVD3と連携してそのままDVD-Rに記録できる。
さらに、GV-1394TV/MはMac OSから「標準デバイス」として認識されるため、Macユーザーが使い慣れているiMove3、iDVD3でもテレビ番組やDVデータを録画し、SuperDriveでDVD-Rに書き込める。
発表会の冒頭ではアイ・オー・データ機器のマルチメディア事業部担当部長である豊田勝之氏が登場。「クリエーターが多いMacユーザーには、画質や操作性を重視する方がとても多い。当社はこれからもFireWireに対応した製品を出していきたい」と述べ、Macintosh向け周辺機器に力を入れていくと表明した。
また、続いて登場したアップルのマーケティング本部本部長の大宮哲夫氏は、アイ・オー・データ機器について「海外メーカーが台頭しているなか、日本でハードウェア、ソフトウェアを開発している大事なパートナー」と評価。「Windows対応PCでは、ビデオ録画機能内蔵が普及している。しかし、これから放送形式が多様化しいく状況において、すべての方式にPC側で対応するのは難しい」と述べ、アップルとしては本体内蔵ではなく、周辺機器でビデオ録画機能に対応していく考えを明らかにした。
アイ・オー・データ機器は大手周辺機器ベンダーとして、長年にわたり、多数のDOS/V、Windows対応周辺機器を販売してきたが、意外なことにマルチメディア系のMacintosh対応周辺機器は、ほとんど投入していない。
そのアイ・オー・データが今になって参入を開始したのはなぜだろうか。このいきさつについて、アイ・オー・データ機器 マルチメディア事業本部AVネットワーク3課 プロダクトマネージャーの菅原崇之氏は「当初、社内でも営業部隊を中心に反対する声があった」と明かす。
「しかし、品質を我慢して価格を優先するWindowsユーザーと違い、Macユーザーは高品質を実現できるなら高額でも購入してくれる」(菅原氏)と、アイ・オー・データ機器が販売する「高機能」(だけど比較的高価格)のマルチメディア系周辺機器が受け入れられる素地があると見ているようだ。
ただし、この先におけるマルチメディア系周辺機器のMacintosh対応予定については白紙状態。「投入を検討している製品はいくつかあるが、前回投入したRec-On for MacとGV-1394TV/Mの市場反応を見てから決めていきたい」(菅原氏)としている。
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