News:アンカーデスク | 2003年5月6日 02:29 PM 更新 |
ようやく待っていたものが出た。キーボードにこだわる人たちの間で、いつ出るのかと注目されていた、東プレ Realforceに101キー(英語キー)モデルがついに出たのだ。
かつてZDNetでも話題になったRealforce106は、残念ながら日本語キーボードであった。
筆者は基本的に日本語キーボードを使わない。キーボードは英語/日本語どちらがいいかなんて話は、人それぞれに理由やこだわりがあるもので、ここであれこれ個人的な理由を挙げてもしょうがないのだが、とにかく筆者は昔から英語キーボードしか使ったことないのである。
それでも一応興味を持って店頭の展示モデルを触ったりして、その軽いタッチを体験してみたりしたのだが、やはり日本語キーということがネックになって購入には至らなかった。
しかし英語キーが出た今となっては、買わない理由はどこにもない。というわけで先週アキバに出かけ、買ってきたのである。
1万6800円と、イマドキのキーボードとしてはかなり高額な部類に入るRealforceの特徴は、その独特のキーバランスにある。小指で押すキーは約30グラムの力で押せるように、他のキーよりも若干軽くなっている。中央部のキーも45グラムと、通常のキーボードよりも軽めだ。
開発元である東プレの資料によると、通常のキーボードはだいたい55グラムぐらいだという。ちなみに筆者の指先でどの部分が軽く感じたかというと、以下のエリアである。まあ「感じ」なんで正確ではないかもしれないが、だいたいこんなところだ。
現在は使い始めて3日目で、よく使うキーとそうでないキーに微妙なタッチのばらつきが感じられるが、そのうち均等化していくだろう。
指先が描くイメージ
使う指によってキーの押下力を変えるというアイデアは、斬新だ。
筆者は趣味でピアノを弾くが、ピアノというのは構造的にすべての指の力を均等化して弾かなければならない。よく「粒を揃えて弾く」なんて言い方をするが、弱い指で鍵盤を押下する時は他の指よりも力を入れて弾くことで、音量を揃えるのある。
同時に押す和音の場合は、使う指ごとに違った力を入れて同時に弾く。こういった技は、耳で弾いた音を聞いて、指の力の入れ具合を微妙に修正していくというフィードバック、早い話が「練習」によって、無意識のうちにできるようになっていく。
ピアノの場合は決まったホームポジションがなく、常に手の位置が移動するので、すべてのキーは均一なタッチで作られている。したがって指の力のバランスは、人間のほうが訓練して身につけるわけだ。
しかしパソコンのキーボードの場合は、どのキーがどの指というのはだいたい決まっている。しかも強く押してもそれだけ文字が大きくなるというわけでもないので(それはそれで面白いが)、指それぞれにあった力で入力できるという構造は、論理的に正しい。
筆者はこれまで、たくさんのキーボードを使ってきた。気に入らなかったり、痛んだので処分したものも多いが、すぐに使える状態のキーボードは6台ある。これらをケースバイケースで取り替えて使っているのだが、同じようなものをなぜそんなにたくさんとっかえひっかえするのかといえば、いくつか理由がある。
[小寺信良, ITmedia]
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