News:ニュース速報 | 2003年5月15日 08:57 AM 更新 |
UNIXの知的財産権を保有する米SCO Groupが5月14日、Linuxユーザーに向けて警告を発した。Linuxは「未認可のUNIX派生物」だとし、「Linuxの使用に関わる法的責務はLinuxユーザーにも及ぶ場合がある」と注意を促している。さらに同社は、Linuxにまつわるこうしたリスクについて理解が進み、問題が解決するまで、自社の今後のLinux製品販売を棚上げする意向を明らかにした。
SCOは現在、UNIXの機密を不正流用してLinuxに取り込んだとしてIBMを提訴し、多額の損害賠償を求めている(3月7日の記事参照)。そして先日、同社の最高経営責任者が「LinuxカーネルにUNIXのコードが一部コピーされていることが分かった」と発言した(5月6日の記事参照)。今回の警告は、同社によるこの「事実確認」に基づくものだという。
SCOで知財戦略「SCOsource」の責任者を務めるChris Sontag氏は次のように述べている。「SCOが保有するUNIXのソフトウェアコードがLinuxに不正流用されている。当社には、こうしたソフトを事業に使えば法的責任を問われる可能性があるのだということをユーザーに教える義務がある。当社はこの問題が解決されるまで、SCO Linuxの販売・流通を停止しようというほどにこのことを重要と感じている」。
ただしSCO LinuxとCaldera OpenLinuxの既存顧客向けのサポートは継続するという。
同社は今後UNIXと、4月に発表した「SCOx」と呼ばれるWebサービス対応フレームワークに注力を傾けるとしている。
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