News | 2003年6月4日 08:48 PM 更新 |
"Annotation System for Robotic Application"と題した発表は、今回のワークショップの白眉だった。
なにしろ、ヘリコプターである。
ラジコンのヘリコプターをウェアラブルで操作するというのだ。
講演者は、奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助手ロボティクス講座の小枝正直氏。
同氏が紹介したのは、ラジコンヘリコプターに、360度の全方位カメラを取り付け、その映像をHMD(ヘッドマウントディスプレイ)に転送。ヘリコプターの視点から、自由な方向をHMDを通じて見ることができるというシステムだ。
要するに、空を飛ぶヘリコプターから、右を見たり、左を見たり、自由にできちゃうのであった。動画像を見ていただくとその雰囲気を体験できると思うのだが、この空を飛ぶ感覚というのは、かなり気持ちいい体験である。
同氏によれば、高価なヘリコプターを使えないような状況下でも、安価なラジコンヘリコプターであれば利用できることから、防災用途などでもこのシステムは注目されているという。だが、おもちゃとしても大変興味深い。もっと単純に言ってしまえば「欲しい」。
操作性などについて聞いてみたところ、そもそもラジコンのヘリコプターというのは、HMDかどうかを別としても操作が大層難しいものだとか。操作には非常な緊張感を強いられるそうで、楽しいというどころではないようだ。
とはいえ、はたから見ていると大変面白い。カメラを2台搭載して、操縦者と観覧者を分けるといった具合にすれば、誰でも楽しめそうだ。遊園地でのリアル/バーチャルツアーみたいな展開だってありえるかもしれない。
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