News | 2003年6月4日 09:03 PM 更新 |
奈良先端科学技術大学院大学の天目隆平氏は、“Geometric Registration Method Using Positioning Infrastructures and a Pedometer for a Wearable Augmented Reality”と題する、ウェアラブルコンピュータ上での拡張現実感技術を利用した研究の成果を発表した。
これは、一言で言えば「赤外線ビーコンや歩数計測システム、GPSなどを用いてユーザーの位置を測定し、その場に応じた情報を提示するシステム」である。
ウェアラブルというと、HMDなどの機器に注目が集まるが、実はウェアラブル機器と現実空間とを融合させて情報をやりとりするためには“空間を作り込む”という準備も必要なのである。
例えば、その場に応じた情報を出すためには、現在の位置を検出する作業や、位置情報のデータベース、データをやりとりするためのネットワークなどが欠かせない。ウェアラブル機器だけが単体で動くわけではないのである。
ちなみに実験システムは、腰に5キロ、カメラが200グラムということで、まだ少々重すぎる感じである。
この技術を応用して、奈良市付近の平城京跡地に平城京を再現するシステムを構築しているところだと、同氏は話していた。
[美崎薫, ITmedia]
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