News:ニュース速報 | 2003年6月6日 08:33 PM 更新 |
松下電器産業は6月6日、「ウェアラブルパワーアシスト技術」を研究する新会社「アクティブリンク」を設立したと発表した。人体にアクチュエータを装着して筋力を補助する“パワードスーツ”の実用化に取り組む。
産学連携の研究体制を構築し、大学の研究室と共同で試作機の研究開発を行う。センサーから得たデータをもとに知能的にアクチュエータを制御する技術を活用したロボット製品の企画・プロデュースも行う。第1弾として、障害者の行動を支援する装具を開発する計画だ。
またロボットクリエイターの高橋智隆氏と契約。ロボットのデザインと機能とのバランスを研究し、次世代ロボット関連の事業も展開する。
また松下は同日、重度障害者向け生活支援機器を開発・販売する新会社「ファンコム」を設立した。携帯型の会話補助装置や家電kコントローラ、使いやすいPCインタフェースなどを開発する。
国内で重度障害者として認定された約100万人のうち、約1割が手足や会話の不自由などで周囲とのコミュニケーションが難しいとされる。新会社はこうした障害者の会話を支援する機器や、家電製品を自ら操作できる機器などを開発し、障害者のQOL(クオリティオブライフ)向上を図っていく。
まず第1弾として、ひらがなや単語を表記した文字盤から1スイッチで文章を作成できる携帯用会話補助装置を販売する。また上肢障害者向けに、同様の操作で家電製品の基本操作ができるコントローラも開発する予定だ。
新会社2社は松下の社内ベンチャー制度を活用して設立された。アクティブリンクは資本金1億8000万円のうち99%を、ファンコムは資本金8000万円のうち98%を松下が出資した。
[ITmedia]
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