News:ニュース速報 | 2003年6月14日 11:57 AM 更新 |
米Microsoftは6月13日、正式にInternet Explorer for Macintoshの開発を停止したと発表した。同社のMacintosh Business Unit(MacBU)ではセキュリティとパフォーマンスを改善したMac OS Xバージョンのアップデートを16日にリリースするが、新たな機能追加はしない。
Microsoftによれば、Internet Explorer 5 for the Macのサポートについては見通せる範囲で継続するが、開発自体は停止した。このブラウザの将来のアップデートはメンテナンス、セキュリティフィックスに限定され、新機能の追加は行われない。
「IE 5のサポートが終わるということではない。しかし、将来バージョンのIEの開発は行わない」とMacBUのプロダクトマネジャーであるジェシカ・ソマー氏はMacCentralに語った。
MicrosoftがIEの開発を停止したのは、Apple Computerの新しいブラウザ、Safariのためだ。Appleは他のデベロッパーと異なり、自社のOSに対して自由にアクセスできる。
「顧客からのフィードバックと、彼らが求めている機能は、すべてAppleとSafariに関するものだ」とソマー氏。「AppleはSafariとOSを持っているのだから、彼らのほうがリソースを持っている」と同氏。
IEの開発は停止するものの、ソマー氏は、他のMac製品は安全だと語る。同社ではOfficeの次期バージョンや他の製品に懸命に取り組んでいるという。
「われわれは次のバージョンのOfficeに真剣に取り組んでいる。IEとOfficeはまったく連携していない。Officeは無傷で、強力になってきている。次のバージョンがリリースされた後も、Mac版Officeの開発を停止する計画はない」と同氏。
ソマー氏は、MSN for Mac OS Xをリリースしたばかりで、他の製品の将来のアップデートを行うことを挙げ、Microsoftは依然、Macにコミットしていると説明する。
「MicrosoftとMacBUは引き続きMacプラットフォームにコミットを続ける。Office、Virtual PC、Mac版MessengerとMSNといった製品の新バージョンを出していく。われわれの方針は揺るいでいない。ただ、顧客のニーズにしたがって行動しているだけなのだ」とソマー氏。
この決定に対するAppleのコメントは取材時点で得られなかった。
[IDG News Service]