News:ニュース速報 2003年7月4日 04:50 PM 更新

DVカメラ4社、現行DVテープでハイビジョン撮影実現の「HDV」規格を策定

キヤノンとシャープ、ソニー、日本ビクターの4社は、現行のDVテープを使用してHDTV映像の記録再生を可能にする規格「HDV」(仮称)の基本仕様を策定したと発表した。

 キヤノンとシャープ、ソニー、日本ビクターの4社は7月4日、現行のDVテープを使用してHDTV(デジタルハイビジョン)映像の記録再生を可能にする規格「HDV」(仮称)の基本仕様を策定したと発表した。9月をめどに正式版を確定し、業界標準として普及を目指す。

 HDV規格はプログレッシブ(720p)とインタレース(1080i)に対応。映像はMPEG-2(79pは約19Mbps、1080iは約25Mbps)で圧縮。DV規格のSD仕様(フレーム内圧縮)と同等ビットレートでHD映像の高精細な記録再生が可能だとしている。音声はMPEG-1 Audio LayerII(48KHz、16ビット、384Kbps)で圧縮する。

 MPEGを採用したことでサーチ時などに映像表示が難しい点を考慮し、特殊再生時の専用データをテープ上に配置し、サーチやスロー再生時の映像表示を可能にした。エラー訂正方式も強化している。

 DV規格と同じテープカセットやテープスピード、トラックピッチを採用した。ドラムやカセットコンパートメントなど主要メカ部分は現行のDV規格と同じものをそのまま利用でき、既存のDVカメラと親和性が高い設計が可能だとしている。

 HDV規格のうち、720pは日本ビクターが3月に発売した家庭向けHDTVカメラ「GR-HD1」に採用されたものと同じ。新規格はこれに1080iを追加した。


ビクターが発売した世界初の家庭用デジタルハイビジョンカメラ「GR-HD1」



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