News 2003年7月11日 09:40 PM 更新

机に書類山積みの「ウッディ・アレン」は出世しない?

最新機器で固めた「マイケル・ダグラス」、潔癖な「ケビン・スペイシー」──机のPC周りと性格には相関関係がある、という調査結果

 家族の写真で飾る「ケビン・コスナー」、散らかし放題の「ウッディ・アレン」──米Logitech(日本法人はロジクール)の欧州法人Logitech Europeは7月11日、企業内で社員が使っているPC周辺の整とんぶりとその社員の性格には相関関係がありそうだ、とする調査結果を発表した。

 欧州全土で数百の机を調査し、そのユーザーにアンケート。PC周りの様子からビジネスパーソンを5タイプに分け、それぞれに最もふさわしい俳優を当てはめた。

 (1)仕事と生活をやりくりする「ケビン・コスナー」タイプ  片付いたデスクの上に友人や家族の写真を飾っている。忠実で友人や家族を大事にするが、人間関係の問題について話したがらない。

 (2)整理整頓の行き届いた「ケビン・スペイシー」タイプ  潔癖なまでにきれい好きで、信頼できる人物。感情をなかなか表に出さない。

 (3)職場の活性剤、「ジム・キャリー/ロビン・ウィリアムズ」タイプ  ノベルティー商品やカラフルな文房具を置いている。楽しい人で、人間関係を活気付けるのがうまい。

 (4)トレンディーエグゼクティブ、「マイケル・ダグラス」タイプ  流行に敏感で、最新のテクノロジー機器やデザイナー家具を持っている。人間関係には率直で熟練しているが、彼らと感情を共有するのは困難。

 (5)雑然と散らかし放題の「ウッディ・アレン」タイプ  デスクのそこら中に書類が山積みされている、散らかし放題のだらしない人。周囲に刺激を与え、のびのびと仕事をするが、信頼性や安定性に欠けることがある。

 調査によると、管理職の約7割は「机が生前と片付いている社員のほうが昇進の対象になりやすい」としている。逆に雑然とした机の社員は「信頼性や注意力に欠ける」と見なされ、何年も同じ職務にとどまる可能性がはるかに高くなる、という。

 ただ、調査に協力した心理学者キャリー・クーパー氏は「整とんしている人のほうが組織的に仕事をまとめるのがうまいと思われるかもしれないが、これは彼らの自己主張が強く、柔軟性に欠けるという欠点の可能性も示唆している」という。また「机が片付いているのは9時から5時までしか働かない人である傾向が強く、1日の終わりに机を掃除するのは、帰宅の意志を明確にするためかもしれない」とも指摘する

 反対に雑然とした机の人が「最も仕事中心のタイプで、複数の業務を同時にこなし、仕事をやり遂げるためなら残業もいとわないという場合もある」。従って「大勢の社員がチームを組んで働く環境では、さまざまなタイプの人を最適にミックスすることを考えなければならない」と分析している。

IT戦士の魔窟・ZDNN編集部員の机を観察


絶望的にウッディ・アレン型の某記者の机。「机の上が雑なのは仕事をしまくっている証拠だ」と暴言

 以上の分類に基づいて、記者はZDNN編集部の独自調査を敢行した。といっても真っ正直に分類すると、散らかし放題のウッディ・アレンだらけになってしまう。

 熟慮の結果、その辺に転がっているむき出しのPCや各種カードなどのPCパーツ類はすべて「トレンディエグゼクティブ」の持つ「最新のテクノロジー機器」に含め、さらにガンダムなどのフィギュアはすべて「職場の活性剤」の持つ「ノベルティー商品やカラフルな文房具など」に含めることにした。

 決して間違ってはいないはずだ

 以上の基準による調査結果は以下の通り。
タイプ人数
ケビン・コスナー0人
ケビン・スペイシー2人
ジム・キャリー/ロビン・ウィリアムズ3人
マイケル・ダグラス3人
ウッディ・アレン2人

 「トレンディー」なマイケル・ダグラスと「職場の活性剤」なキャリー/ウィリアムズが最も多いという結果になり、実はZDNN編集部はトレンディかつ活気ある職場だったことが判明。情報操作は断じてないということを言明しておこう。友人や家族を大事にする「ケビン・コスナータイプ」が1人もいなかったことについては深く追及しないことにした。

 ちなみに記者の机には、「阪神タイガース優勝納豆」の空箱(×10)や、チョコ菓子のおまけのアムロのヘルメット型プラモパパイヤ鈴木の生写真などが並んでいるため、「職場の活性剤」タイプに勝手に分類させてもらった。

 このタイプの特徴は「仕事はきちんと計画的に行うが、ユーモアあふれるアプローチのために効率のほどは定かではない」。当たっている・・・。さらには、「異性にまじめに受け取ってもらえずなかなか結婚できない」という。そういえば記者も、「結婚適齢期」と言われる年齢だ。思わず「タイガース優勝納豆」を片付けようとした自分が寂しい

 記者が調査をしている最中、突然ある編集部員がデスク周りの整理を始めた。どうやら「約7割の管理職はデスクが整然と片付いている社員の方が昇進の対象になりやすい」と答えたことを気にしたものとみられる。

 クーパー氏によると、机周りの演出次第で同僚や上司に好印象を与えることができるという。片付いたデスクの上にデザイン性の高いスタンドやワイヤレスキーボードなどの最新機器、マグカップや家族の写真などを置くといいらしい。最新機器でチャレンジ精神をアピールし、さらに個人的なアイテムを身近に置くことで親しみを印象付けられる、という。

 というわけで、ZDNN編集部で今もっとも上司の覚えがよく昇進が近い(と思っている)編集部員は、片付いた机に(家族代わりの)アイドルの写真を立てて親しみやすさを演出。さらに「t.A.T.u.」のうちわや「ネットランナー」最新号を置き、新しいものへのチャレンジ精神を表明しているS氏であることが判明した。

 釈然としない

関連リンク
▼ ニュースリリース
▼ 調査結果の詳細
▼ ロジクール

[岡田有花, ITmedia]