News 2003年7月23日 11:59 PM 更新

異業種の参入相次ぐキャラビジネスは「イケる」のか? TCS2003レポート(1/2)

「萌え」を武器にニッチで巨大な市場に切り込む異業種参入組。縮小した会場で彼らのチャレンジを見た。

 7月20−21日の2日間、「東京キャラクターショー2003」(TCS、幕張メッセ)が開催された。アニメ・ゲームなどキャラクターを中心にビジネスを展開する企業が展示・物販・イベントを行なう。今年も昨年とほぼ同数の5万人以上が来場した。イベントで発表された新製品情報やステージの紹介は別記事に譲り、少し違った視点から紹介したい。


今年も5万人以上が詰め掛けたTCS。会場の面積は縮小されたが、意外にゆったりしていた

 筆者は初日に会場を訪れた。開会式の挨拶によると、徹夜組は「前年と同じく約2000人」。例年と同様にぎやかなイベントを予感させるが、今年は会場面積が小さい。今年は国際展示場の9ホール(9000平方メートル)のみで昨年の3分の2程度に。出展企業数も昨年の46社から40社に減っている。

「整理券」に走る10代後半〜30代男性と「着ぐるみ」に群がる子供

 午前10時前にオープン。すると「走らないでください!」と声を上げるスタッフを横目に、徹夜組と思われる10代後半から30代の男性が早足で進んでいく。目当ての企業ブースを目指すのかと思いきや、会場内を通り抜け、入り口と反対側の壁に向かっていく。そこではメインステージで開催される女性声優によるショーの入場整理券が配布されていた。

 オープンから数十分後、子ども連れが増えてきた。親子連れは、整理券を求める来場者とは違う方向に流れていく。


東映アニメの人気作品「明日のナージャ」のヒロイン、ナージャ。小学生以下の女児にとりかこまれる。その横には物販コーナーが

 その先には東映アニメーションのブース。子ども向けの遊具を設置し、さらにミニステージでは同社のキャラがショーを展開する。午前11時からの1回目を前に、大勢の親子連れが場所取りを始めていた。

声優の歌とトークで盛り上がるステージ

 会場は混雑してきた。40社のブースはすべてグッズを販売しており、長蛇の列となっているところも少なくない。そういえば、整理券に飛び込んでいった彼らはどうしただろうか。ステージのほうから怒号のような歓声が聞こえてきた。始まったらしい。


ゲームの新製品紹介。ゲーム内に登場する女性キャラクタの紹介がバックに出て、その声を担当する女性声優がイメージソングを歌う。ペンライトを振りまがら飛び跳ねる観客のほとんどが10−30代の男性

 ステージで紹介されているのは恋愛シミュレーションゲームの新作「トゥルーラブストーリー サマーデイズ アンド イエット...」。人気シリーズ「トゥルーラブストーリー」の4作目だ。

 この手のゲームに眉をひそめる人もいるかもしれない。だが巨大スクリーンに表示される女性キャラにどよめき、歌に合わせて飛び跳ねる観客の盛り上がりは、ここにビジネスが存在することを明確に示している。東映アニメブースで見た低年齢層向けビジネスとはまた違うキャラビジネスの姿だ。この種のゲームも、ソフト自体に加えグッズや音楽CDが販売される。さらにアニメ化されれば、一般のアニメ作品から始まるキャラビジネスが再循環する。

「萌え」にトライする異業種組

 ゲームなどに登場するキャラに盛り上がる気持ちのことを、彼らは昨今「萌え」と表現する。元々は気持ちが盛り上がることを表現する「燃える」を語源として、その少々屈折した思いと照れ、そして語感から「萌え」と言い換えたのではないかと筆者は推測する。「萌え」系キャラのビジネスでは、主な消費者は成人男性。ビジネスサイドでもロジックで理解した気持ちになれるためか、異業種からの参入が相次いでいる。


 例えばデジタルガレージやローソン、日立製作所らが出資するEC(電子商取引)プラットフォーム事業会社・イーコンテクスト。現在放映中のTVアニメ「グリーングリーン」のキャラグッズを販売していた。少女キャラのイラスト入りカードで、表面を押すとセリフが内蔵スピーカーから再生される。

 担当者によると、アニメ・ゲーム系の客層とECを日頃利用する客層は近いため、企業アピールを含めて進出したという。グッズに使ったセリフはこのグッズのために新録したことを強調していた。


 またNTTデータコンテンツプランニングIMAGICAエンターテイメントクロックワークスは合同でブースを出展してグッズ販売。NTTデータが100%出資したWebベースのコンテンツマーケティング会社、映像制作のIMAGICAの関連会社でアニメ制作に特化した企業、映像配給会社という組み合わせだ。アニメキャラのコスプレをした店員と一面のポスターで派手にアピールしていた。

 同様の異業種参入組によるブースがいくつかある中で、一風変わっていたのはラジオ大阪。なぜ東京でラジオ大阪が?

[絵本大, ITmedia]

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