News | 2003年7月25日 04:10 PM 更新 |
Windowsの次期バージョン「Longhorn」はこれまでのバージョンとはかなり異なっており、ユーザーにすぐには気に入ってもらえないかもしれない。Microsoftの会長兼ソフトアーキテクトのビル・ゲイツ氏が7月24日語った。
レドモンド本社で開かれた金融アナリスト向け年次説明会のランチの席で、同氏はフルーツサラダをつまみ、ダイエットコークを飲みながらこう語った。「Longhornにはちょっとビクビクしている。……われわれは積極的に変化を起こしてきた」
「Longhornは幅広いアップグレードを促進するはずだが、それは少し遅れる可能性がある」と同氏。旧バージョンのWindowsとの違いが大きいため、ユーザーが実際にLonghornを採用するのはリリースから1年ないし2年経ってからになるかもしれないと同氏は語った。
Microsoftは5月のWindows Engineering Hardware Conference(WinHEC)で、Longhornのリリースは2005年になると約束したが(5月8日の記事参照)、ゲイツ氏はこの約束から距離を置いているようだった。24日のランチの席で、同氏はリリース日についてコメントしようとしなかった。
「Longhornは革新的だ。どの機能を搭載する必要があって、どの機能が不要かという点ではやることがたくさん残っている」とゲイツ氏。リリースを早められるよう、予定している新機能の一部を外すことは考えないのかとの質問に、同氏はノーと答え、「その機能を外したら、本当に素晴らしい技術の1つ(の提供)を遅らせることになる」と語った。
「われわれには、刺激をかき立てるビッグバンリリースが必要だ」(同氏)
MicrosoftはLonghornの具体的な機能については沈黙を通しているが、同OSの初期のバージョンがインターネットに流出したこともあった(3月5日の記事参照)。Longhornの大きな変更点としては、GUIの刷新や、新しいファイルシステムの採用または既存ファイルシステムのアップデートなどが予測されている。
ゲイツ氏はこの日、Longhornには新しいファイルシステムが採用されると語ったが、Microsoft関係者はWinHECで、既存のNTFSをベースにした新しいストレージシステムが搭載されると話していた。
Microsoftは10月にロサンゼルスで開かれるMicrosoft Professional Developers Conferenceで、Longhornのさらに詳しい情報を披露すると約束している。アナリストはかねてから、同OSはMicrosoftにとって最も重要なOSリリースの1つになると語っている。同OSのβ版は来年リリースの予定。
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[Joris Evers, IDG News Service]