News | 2003年8月7日 11:30 AM 更新 |
ミノルタは8月7日、光学10倍ズームを搭載した有効約320万画素のデジタルカメラ「DiMAGE Z1」を発表した。10月中旬から発売する。価格はオープンだが、実売は5万円前後となる見込み。
今年に入って各社が次々と投入してきた“10倍超ズーム搭載コンパクト機”の市場に、ミノルタが参戦してきた。
“ウィークエンドワンダーズーム”をコンセプトに開発されたZ1は、週末の休みの日やイベント時などに活躍する機能として「高倍率ズーム」と「充実した動画撮影機能」を備えている。
搭載された光学10倍レンズ「メガズーム」は、7群10枚のレンズ構成で焦点距離は5.8‐58ミリとなり、35ミリ判換算で38‐380ミリ相当の幅広い撮影領域を可能にした。4倍デジタルズームと組み合わせることで、最大40倍(1520ミリ相当)の超望遠撮影も行える。手ブレ補正機能は装備していないものの、大口径レンズは広角側でF2.8、望遠側でもF3.5と明るいため、シャッタースピードを高速化することで、高倍率で起こりがちな手ブレを軽減できる。
CCDは有効320万画素の1/2.7型(原色フィルター付き)を採用。同社独自の独自の画像処理技術「CxProcessU」と合わせて、高画質で色鮮やかな画像撮影が行えるという。ボディサイズは109.5(幅)×77.5(高さ)×80(奥行き)ミリで、重さは305グラムと、大口径レンズを採用しながらも軽量コンパクトに仕上がっている。記録媒体はSDメモリーカード/MMCを採用。電源は単三形電池(アルカリ乾電池/ニッケル水素充電池)を4本使用し、アルカリ乾電池使用時に最大250コマの撮影が行える。
シャッターチャンスに強い独自の高速AF機構「ジェットAF」を装備。AF専用センサーによる外光パッシブ方式と映像AF方式を併用したハイブリッドAFを採用し、レンズ駆動モーターの高速化や画像の高速読み出しなどによって、AF時間が広角側で約0.3秒、望遠側でも約0.4秒という高速合焦を可能にした。「光学10倍ズーム搭載機ではクラス最速のAFスピード」(同社)
AF以外にも、起動時間が約2秒、レリーズタイムラグが約0.06秒、撮影間隔が約1.2秒という高速性を実現。再生時も、画像サイズや画質に関係なく約0.2秒間隔で高速に再生コマ送りが行える「ハイスピードプレイバック」機能を備えた。
そのほか、広い画面領域をカバーしてピントや露出を自動的に合わせる「主被写体検知機能」や、決定的瞬間を逃さない「シャッターチャンス連続撮影」モード、10コマ/秒の「UHS(ウルトラハイスピード)連続撮影」など、快適な撮影が行える数多くの高速レスポンス機能を搭載している。
もっとも、実際に被写体を映し出すファインダーや液晶モニターがフレームレートの低い“カクカクした”映像では、高速レスポンス機能も生かせない。Z1では、撮影時に60フレーム/秒という従来の2倍のスピードで高速表示できる液晶パネル「リアルライブビュー」を搭載。「ビュー画像が肉眼に近い滑らかな動きとなり、動く被写体に対するフレーミングの追従性能を大幅に向上した」(同社)
ユニークな機能として、1つの液晶パネルの映像を、背面液晶モニターと電子ビューファインダーに振り分ける独自の「スイッチファインダー」機構を装備。背面液晶モニターに表示されるビュー画像を、内部のミラー光学系を通じて電子ビューファインダーに導くことで、高速表示の液晶パネルを共用できる。
「同じ液晶パネルを共用することで、ビューファインダーと背面液晶モニターとの色ずれもなく、見たままの映像を撮影できる。動く被写体でもコマ落ち感のないフレーミングが、ビューファインダーと背面液晶モニターの両方で行える」(同社)
VGA(640×480ピクセル)で30フレーム/秒というTVやビデオムービー並みの音声付き動画撮影機能「ハイグレードムービー」を装備。動画撮影中でも常にAF が作動し、ピントの合った動画記録が行える。動画撮影は、記録画素数が640x480/320x240/160x120ピクセル、フレームレートが30/15フレーム/秒から選べる。
また、メモリカード最大容量まで動画記録ができる「ロングムービー」、夜間や暗所でもカラー動画が撮影できる「ナイトムービー」機能を備えた。撮影した動画を簡単に編集できるソフトウェア「VideoImpression Version 2」を同梱。
DiMAGE Z1の主な仕様は以下の通り。
商品名 | DiMAGE Z1 |
撮像素子 | 1/2.7型有効約320万画素インターラインCCD(原色フィルター付き) |
レンズ | 光学10倍ズーム(7群10枚) |
焦点距離 | 5.8‐58mm(35mm判換算で38‐380mm相当) |
開放絞り値 | F2.8‐F3.5 |
マクロ | 4センチ(スーパーマクロモード時) |
デジタルズーム | 最大4倍 |
ISO感度 | オート(ISO50‐200相当)、ISO 50、100、200、400相当 |
ホワイトバランス | オート、プリセット(昼光/白熱灯/蛍光灯/曇天/フラッシュ)、カスタム設定 |
シャッター | CCD電子シャッターと電子制御メカニカルシャッター併用 |
シャッター速度 | オート、15〜1/1000秒、タイム露光(最長30秒) |
記録画像形式 | 静止画:JPEG、動画:Motion JPEG |
記録媒体 | SDメモリーカード、MMC |
記録画素数 | 2048×1536、1600×1200、1280×960、640×480ピクセル |
ファインダー形式 | 電子ビューファインダー |
液晶モニター | 1.5インチ低温ポリシリコンTFTカラー(約11.3万画素) |
AF部フォーカス方式 | 外光パッシブ方式と映像AF方式併用のハイブリッド方式 |
動画撮影 | 640×480/320×240/160×120ピクセル、30fps/15fps |
電源 | 単三形電池(アルカリ乾電池/ニッケル水素充電池)×4 |
サイズ | 109.5(幅)×77.5(高さ)×80(奥行き)ミリ |
重さ | 305グラム(電池、記録メディア別) |
価格 | オープン(実売5万円前後) |
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[西坂真人, ITmedia]
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