News:ニュース速報 2003年8月20日 07:14 PM 更新

IIJ・ソニー・トヨタが出資のクロスウェイブが経営破たん、負債684億円

データ通信専門通信会社のクロスウェイブコミュニケーションズは8月20日、東京地裁に会社更生手続きを申し立て、事実上経営破たんした。負債総額は子会社を含め約684億円。

 データ通信専門通信会社のクロスウェイブコミュニケーションズ(CWC)と子会社2社は8月20日、東京地裁に会社更生手続きを申し立て、事実上経営破たんした。負債総額は2子会社を含め約684億円。通信サービスは今後も継続するとしている。

 同社は1998年10月にインターネットイニシアティブ(IIJ)とソニー、トヨタ自動車が設立した第1種通信事業者。日本初のデータ通信専門会社として企業向けインターネット接続サービスなどを展開し、2000年8月に米NASDAQに上場した(ティッカー:CWCI)。

 帝国データバンクによると、CWCは大手企業など約300社を顧客に抱え、2002年3月期の収入は約100億2600万円、2003年3月期には約200億2400万円に拡大した。だが業容拡大に伴う先行投資の負担も重く、同期には約136億円の経常損失を計上していた。データ通信サービスの価格競争の激化で事業収支改善のめどが立たず、資金繰りが悪化。通信サービス停止の事態を回避するため、自力再建を断念した。

 子会社のクロスウェイブファシリティーズとクロスウェイブサービスも同時に会社更生手続きを申請、受理された。

 37.9%を出資する筆頭株主のIIJは同日、CWC関連で貸し付け金など総額約109億円について影響が出る見込みと発表した。「早急に資本増強策を講じ、財務体質を強化する」としている。またIIJはネットワークなどの一部をCWCから調達しているが、サービスに支障は生じないとしている。

関連リンク
▼ ニュースリリース
▼ クロスウェイブコミュニケーションズ
▼ IIJのニュースリリース

[ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.