News | 2003年9月4日 10:59 PM 更新 |
MSFS2004の表示設定で新たに追加されたのが、先ほども述べた3Dで描画される雲の項目だ。積雲、積乱雲、層雲、絹雲といった4種類の雲が3Dで描画されるわけだが、当然画像処理としては複雑に、そして重くなる。MSFS2004では、この雲の描画設定で3Dを使った複雑な描画を行うか、従来どおりの単純な雲を描画するか指定できる。
Direct X 9.0a非対応ビデオカードを使ったとき、サポートしていない機能はグレーアウトになって設定できなくなるかと思いきや、用意されている画面設定はGeForce 4 Ti4200でもすべて指定できた。
しかし「設定できるけれど、実際の動作では無効になっているのではないか?」ということも十分考えられる。そこで、今度は、GeForce 4 Ti4200とGeForce FX 5600それぞれで動作させた最中にキャプチャーした画面を比較してみよう。比較に使ったフライトはシーナリーで用意されている「美しい風景」カテゴリーに収録されているもの。
これらのフライトをオートパイロットを使って同じ時間飛行してからキャプチャーしている。上下に画面を並べており、上がGeForce FX5600、下がGeForce 4 Ti4200の画面だ。表示解像度は1024×768ドット・32ビットカラー。画面設定では「動くオブジェクト」以外のチェックボックスはすべてオンにしている。ただし、雲がランダムに発生するので、まったく同じ風景にはなっていない。
以上、並べた画像をよーくよーく見てみよう。特殊効果的な描画の違いは、多分分からないと思う。実は記者もそうだった。三日三晩ウンウン唸りながら見比べた末に、マイクロソフトに「Direct X 9.0aを使っている効果がよく分かる画面を教えてください」と質問してみたら、
「開発者に確認したところ、Direct X 9.0aでなければ使えないファンクションはMSFS2004で使っていないそうです」(マイクロソフト広報)
なんと、ファンクション的にはDirect X 9.0aに対応していないビデオカードでも、MSFS2004の描画機能は100%享受できるらしい。
今回使っているベータ版ではパフォーマンスの評価は行えないことになっているので、参考程度にしていただきたいが、今回の設定でGeForce 4 Ti4200を使った場合、負荷の高いシドニーフライトのフレームレートが15fps。3Dの積雲が多いフライトでは大体15fpsを出している。
快適な飛行ができるギリギリのラインだが、雲量の表示密度や地表テクスチャの複雑さや水面の表示効果を下げることでフレームレートは改善される。
パフォーマンスについては、製品版を入手してから検証することにしたいが、少なくとも「Direct X 9.0aのためにビデオカードを買い替える」必要がないことは確かだろう。
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[長浜和也, ITmedia]
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