News 2003年9月17日 05:05 PM 更新

Wi-Fiの波はカメラ、ゲーム機にも広がる

TECHXNYではワイヤレス技術に焦点が当てられていた。展示会場でスポットライトを浴びたワイヤレス製品を紹介しよう。

 テクノロジー系企業は、今年の冬はワイヤレスの季節になると期待している。クリスマスシーズンに向けて予定されている製品や、ニューヨークで開催中のデジタル/モバイルに焦点を当てたイベントであるTECHXNY(元PC Expo)で披露された製品を見ると、そう判断できそうだ。

 ワイヤレス製品にはBluetoothデジタルカメラ、Palmキーボード、Microsoft Outlookソフトウェアを携帯電話にリンクできるスマートフォンといったものがある。

Wi-Fiは“G”の時代へ

 Wi-Fi製品は最新の802.11gワイヤレス標準をサポートしたものが台頭しており、Microsoftのネットワーク製品であるWireless Gをはじめ、Buffalo Technology(メルコ)やBelkinも新製品を出している。

 Buffalo TechnologyはAirStation G54シリーズを拡張し、802.11gをサポートする54MbpsのWireless Ethernet Converterをリリースした。この129ドルのユニットはおよそすべてのハードウェアをWi-Fiデバイスに変身させることができる。デスクトップからノートPC、周辺機器、ゲーム機、ルータまで、Ethernetジャックのあるものならすべて接続可能なのだ。

 ガジェット愛好家にうってつけのメーカー、Belkinによれば、802.11g Wireless Gaming Adapterが要注目だ。この製品は129ドルで、802.11bネットワークとの下位互換性も持っている。BelkinはGaming AdapterをMicrosoft XboxとSony Computer EntertainmentのPlayStation 2向けに販売したいとしている。とはいえ、このデバイスはイーサネット対応デバイスならばWi-Fi化することが可能だ。

カメラは自ら接続する

 ハロウィーンまでには、200万画素のBluetoothカメラがConcord Cameraから登場予定だ。

 Concord Eye-Q Go Wireless Cameraでは、カメラ内に保存した画像をBluetooth対応デバイスに転送するというデモが行われた。撮影が終わるとこのカメラは近くのBluetoothデバイスを検知しようとする。ターゲットデバイスを選択し、「転送」を指示すると、2秒ほどで画像は目的のデバイスに転送される。Eye-Qカメラは179ドルで、USB Bluetoothアダプタが付属する。

賢くなる電話

 Bluetooth対応デバイスをもう一つ。Sony EricssonのスマートフォンはBluetooth対応というだけではなく、シンプルなデジカメにも変身する。

 スタイリッシュなZ600はクラムシェル型デザインで、GSM/GPRS標準をサポートする。PDAとゲーム機の先進的な機能の多くがこの携帯電話には組み込まれている。撮影された画像は無線インターネットリンクでも、Bluetoothリンクでも送信可能。

 Z600の推定価格は300ドルで、携帯キャリアから今冬発売される予定だとSony Ericssonでプロダクトマーケティングを担当するテッド・ブラウン氏は説明した。同社はZ600でさまざまなゲームをプレイできるように、背面に接続できるゲームパッド(100ドル)を提供する。

 携帯電話ではMotorolaとMicrosoftが提携の結果を示した。9月15日に発表されたMotorola MPx200スマートフォンがそれだ。この携帯電話はMotorolaのハードウェアでMicrosoftのソフトウェアを動かしている。

 ユーザーは簡素化されたPocket PCオペレーティングシステムのインタフェースにアクセスできる。おなじみのMicrosoftアイコンによって、Microsoftのデスクトップアプリケーションにアクセスすることが可能だ。

 Motorola MPx200はOutlookの電子メール、カレンダー、コンタクトリストと内蔵USB 2.0接続またはMicrosoft Exchange Serverとのワイヤレス接続で同期を取ることができる。メモリ拡張スロットを装備し、MPx200 Windows Media Playerで音楽、ビデオの再生が可能。

Palmのワイヤレスキーボード

 Palmはプレゼントに使えそうなアクセサリーを山のようにリリースした。中でも目立ったのがワイヤレスキーボードと130万画素のカメラカードだ。

 Palm Wireless Keyboardは赤外線無線技術を使い、ほとんどのPalmハンドヘルドと互換性を持つ。価格は70ドルで、ペーパーバックサイズのキーボードは小ぶりのキーボードに広げることができ、その中央部にPalmを置くことができる。キーボードは3フィート(90センチ)まで離して使うことができ、IR対応のほとんどのPalmに対応するという。

 ワイヤレスではないが、Palmはもう一つのクールなデバイスを今週デビューさせる。130万画素のPalm Camera Cardで、PalmのTungstenファミリーに対応する。Palmによれば、価格は100ドルで、12月の出荷を予定している。

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[Tom Spring, IDG News Service]