News 2003年9月18日 09:56 PM 更新

携帯電話を加速する次世代XScale「Bulverde」

Intelは、IDFの基調講演において、Wireless MMXテクノロジを実装する次世代XScaleプロセッサ「Bulverde」の概要を明らかにした。デモンストレーションでは、3Dグラフィックスの表示能力の高さ、消費電力を抑えられる利点などをアピールしている。

 Intel Developer Forum Fall 2003の基調講演において、Intel上席副社長兼ワイヤレスコミュニケーション&コンピューティングプラットフォームグループジェネラルマネージャのロナルド・J・スミス氏は、今年2月のIDFでアナウンスしていた次世代XScaleプロセッサ「Bulverde」のデモンストレーションを行った。


次世代XScale技術Bulverdeを紹介するロナルド・J・スミス氏

 Bulverdeは、先にIntelが発表していたWireless MMXテクノロジを実装する最初のXScaleコア。Wireless MMXはx86プロセッサのMMXと命令互換性があり、PC向けに開発されたマルチメディアアプリケーションを、ほぼそのまま移植できる。

 IntelはXScale以上、すべてのインテルアーキテクチャーで利用できるマルチメディア処理を中心としたライブラリ集、Intel Performance Primitiveを提供しているが、Wireless MMXを提供することでマルチメディア処理におけるソースコード互換をXScaleとIA32の間で実現できることになる。

 スミス氏は「携帯電話の80年代風のチープなゲームが、現代的な3Dグラフィックスに生まれ変わる」と話す。実際にBulverdeベースの試作機でゲームを実行してみると、確かにNintendo 64程度、初代PlayStationよりも高い品質の3Dグラフィックスがスムーズに動いていることを確認できた。「Centrinoでは通信をコンピューティングに融合させた。しかし私の担当する製品は、通信機器にコンピューティングパワーを融合させる」(スミス氏)


Bulverde評価キットで動いていたWaveRacer風のゲーム。Nintendo 64程度の3Dグラフィックス表示能力はありそうだ


Bulverdeの評価キット

 Bulverdeにはこのほか、Wireless SpeedStep、Intel Quick Captureと呼ばれる機能も搭載される。前者は動作クロックをアプリケーションから独立した形で、自動的に調整する機能。アプリケーションがクロック周波数の切り替えを意識することなく、自動的に最適なクロック周波数で動作させ、結果的に消費電力を半分程度に下げることが可能だという。


Wireless SpeedStepで消費電力を半分程度にまで下げることができる。オン/オフを切り替えて消費電力を確認したところ

 Quick Captureは動画、静止画を扱うための機能で、最高400万画素までのイメージデータをハンドリングできる。MPEG-4にも対応し、リアルタイムのMPEG-4キャプチャーとMPEG-4再生を行えるほか、高品質な静止画処理を行える。Bulverdeに基づく製品は、2004年に発売される予定。

 スミス氏はこのほか、先日発表された最新の携帯電話向けシングルチップソリューション「PXA800F」をEDGEネットワークに対応させた「PXA800EF」を発表している。なおW-CDMA対応版の開発も、現在進めている段階とのことだ。



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[本田雅一, ITmedia]

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