News 2003年9月24日 11:16 PM 更新

インド政府が米Yahoo! Groupsのサイトを遮断

米国のYahoo! GroupsのサイトへのアクセスをインドのISPに禁じる命令が出された。

 インド政府は9月22日、電気通信省が国内のISPに対し、http://groups.yahoo.com/groups/kynhunへのアクセスを遮断せよとの命令を出したと発表した。

 発表によれば、遮断するように命じられたYahoo!のWebサイトは、インド政府とメガラヤ州政府に反対する内容を含む反国家的なニュースを広めているという。インド北東部にあるメガラヤ州は分離独立主義者による暴動の温床となっている。

 電気通信省の命令発行の元になったのは、Indian Computer Emergency Response Team(CERT-IND)からの通達である。CERT-INDは7月にインド電気通信省が発足させた新しい機関で、Webサイトを遮断する権限を持つ。

 Yahoo!のURLを遮断する命令について、インド政府はコメントを拒否した。

 2月に出された政府命令により、Webサイトの遮断に関してはCERT-INDが唯一の権限を持つこととなった。CERT-INDは苦情を受け付け、電気通信省に対してWebサイト遮断の通達を行う。今回、苦情はインド政府から出されたもので、メガラヤ州の分離独立主義者の動きを憂慮したものだろうとアナリストは分析する。

 CERT-INDからの通達を受け、ISPの監督省庁である電気通信省はWebサイトが遮断されていることを確認し、CERT-INDに報告するという仕組みだ。

 CERT-INDがWebサイトの遮断を行ったのは今回が初めて。電気通信省の命令を受け、インドのISPはYahoo! Groupsのチャンネルすべてを遮断した。これは該当するサイトのみを遮断することが技術的に不可能だったからだとISPの情報筋は語っている。

 「インドのYahoo!代表者には、当該URLに存在する問題のある情報を削除するように要請したが、彼らはその要望を拒否した」と同政府の発表では記されている。

 しかし、Yahoo!のインド法人であるYahoo! India Web Servicesはインド政府からそのような要請を受けたことはなく、いずれにせよ問題のサイトは米国Yahoo!のサイトであり、インドYahoo!のサイトではないと語った。

[John Ribeiro, IDG News Service]