News 2003年9月25日 05:14 PM 更新

欧州議会、ソフトウェア特許「歯止め」に動く

欧州議会は特許の乱用に歯止めをかける修正を施したソフトウェア特許基本法の可決に向け、一歩前進した。

 欧州議会はソフトウェアプログラム特許に一定の歯止めをかける法案を可決した。

 欧州議会は、賛成、反対の双方から強力なロビー活動があったにもかかわらず、妥協案を賛成153、反対33で可決した。

 欧州議会は欧州委員会が策定した法案原文の改変を検討していた。安易な特許取得ができないよう、法律の文言を厳密なものにするために行われた改変がそのほとんどを占める。

 例えば、アルゴリズムの特許取得に関する修正に議会は賛成した。一方、米国Amazon.comが特許を取得した「ワンクリック」オンラインショッピング技術などのビジネス手法の特許は明確に不適法であるとの修正が可決された。

 修正案には「ビジネス、数学などの手法を実装するコンピュータプログラムに関連する発明は、プログラムとコンピュータ、ネットワークなどの動作するプログラム可能な装置に対し、通常の相互作用以上の技術的影響をもたらすことはない。よって、これは特許とされるべきではない」と書かれている。

 これは欧州議会ではソフトウェア特許基本法に関する議決が2回実施されるが、今回の投票はその最初のもの。9月24日に可決した修正案を含むこの基本法は、15名の政府代表者から構成される議会で再度採決される。

[Paul Meller, IDG News Service]