News 2003年9月30日 06:25 PM 更新

乳がんと闘う「ピンクリボン」 Yahoo!もネットで支援

乳がんへの意識を高める「ピンクリボンキャンペーン」。Yahoo!は初のトップページカラー変更でユーザーへのPRに一役買う。東ちづるさんらタレントも協力する。

 日本対がん協会、六本木ヒルズ、テレビ朝日などが構成する「ピンクリボンフェスティバル運営委員会」は、乳がん検診の受診率を高め、乳がんによる死亡者を減らすことを目的としたキャンペーン「ピンクリボンキャンペーン」を10月11日から開催する。

 これと連動し、ヤフーは10月11日の1日間に限り、Yahoo!JAPANトップページの背景色をオープン以来初めて変更。キャンペーンと同じピンク色に衣替えし、訪問者の意識を高めてもらう。

 また10月初旬から1カ月間にわたって特設サイトを開設し、キャンペーン中のイベントの様子を動画配信する。Yahoo!グリーティングカードでは恋人や友人などに乳がん検診を勧めるメッセージカードを提供するなど、キャンペーンを全面的に支援する。

「男性も乳がんへの意識を高めてほしい」と東ちづるさん

 キャンペーンには女優の東ちづるさん、タレントの高見恭子さん、スポーツキャスターの荻原次晴さんらが参加する。


キャンペーンに参加する荻原次晴さん(左)、東ちづるさん(中)、高見恭子さん

 東さんは、「乳がんをなくす ほほえみ基金」のシンボルマークをデザインした。この基金はYahoo!オークション内で行われる「ピンクリボンチャリティオークション」や募金などを通じて集められ、乳がん専用のレントゲン撮影機器「マンモグラフィ」購入の助成などにあてられる。


「辛い闘病生活をイメージさせないようかわいいデザインにした。女性を支えるパートナーとして男性の絵は絶対入れたかった」と東さん。右足首骨折で入院している最中に描いたという

 乳がんについて東さんは「女性だけの問題ではない。自分の父親も乳がんを患ったことがあり、男性もかかる病気。患者の家族や友人など周囲の人々の理解や支えも重要だ。」と、男性を含めた意識の向上を訴えた。乳がん患者の数%は男性だという。

 高見さんと荻原さんはイベント「スマイルウォーク」に参加する。ピンクリボンバッジとオリジナルバンダナ、小池栄子さんや酒井法子さんなどのメッセージ入りゼッケンを着け、東京・六本木−丸の内仲通りを歩く。


高見さんは「最近親しい友人を乳がんで亡くしたので関心が強い。女性としてのシンボルである胸を守ることは大切」と、娘をもつ母親としての顔を見せた


荻原さんは「当初は乳がんに全く興味がなかったが、キャンペーンに関わることで、夫や家族として乳がん患者を支える男性の役割は重要だと痛感した」という

 スマイルウォークは10月11、12日に開催される。参加費は一般が1500円(当日登録は2000円)、小中学生が800円、未就学児は無料。参加申し込みはスポーツエントリーのWebサイトなどで10月5日まで受け付ける。

女性の30人に1人がかかる乳がん


10月11・12日にはピンクにライトアップされるテレビ朝日新本社ビル

 乳がんは、早期発見が完治につながる。米国では、乳がん検診意識を高める「ピンクリボン運動」が政府や市民団体などによって盛んに行われた結果、乳がんによる死亡者数が減ったという。

 日本では、女性の30人に1人が乳がんにかかる。30代から50代女性のがんによる死亡の中では乳がんが最も多く、死亡者数も年々増えている。にも関わらず検診意識は低く、異常に気づいた時は既に末期であるケースも多いという。

 キャンペーンは検診受診率を高め、早期発見を促すことで乳がんの死亡者数を減らすのがねらい。イベントが開かれるのは都内のみだが、Yahoo!JAPANから各地からチャリティオークションへの参加やトークショーイベントへの質問などが可能だ。

関連リンク
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[岡田有花, ITmedia]

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