News:アンカーデスク | 2003年10月27日 11:49 AM 更新 |
先週の21日は、アップルコンピュータ日本法人(以下、アップルジャパン)の対応に、実にがっかりさせられた。「iTunes for Windows 日本語版」のダウンロード延期のニュースにである。
その発表が事前に行なわれればそれほどがっかりもしなかっただろうが、その日の夕方近くなってようやく延期が発表され、しかもこれといった釈明もなく開始日まで白紙というテイタラクに、怒りよりも「やっぱりそんなことかヨ」と、正直あきれた。
まあアップルジャパンの場合、どうかすると本来自分の味方であるはずのマックユーザーにも不評を買う(こともある?)ような調子なので、ましてやWindows版に対する扱いも推して知るべきであったのかもしれない。
そんな訳で日本語版を待つのはスッパリあきらめ、「iTunes for Windows 英語版」(以下iTunes)を導入してみた。大抵の日本人は「iTunes Music Store」の利用はできないと思うが、それでも導入するメリットはあるのか検証してみたかったのである。なおアップルジャパンでは、日本語OS環境での「iTunes for Windows 英語版」の動作は保証していないので、試してみる方はご自分のリスクでヨロシク。
iPod Windows版のユーザーでもある筆者の場合、音楽ファイルを扱うプラットフォームとしては、「MusicMatch Jukebox Plus」との比較になる。そのあたりも視野に入れながら考えてみたい。
シンプルだが機能的
最近Quicktimeを起動してみた方はお気づきだろうが、ここのところ起動するたびにiTunes Windows版のインストールを促す告知が行なわれる。英語版はこれに乗っかってインストールするというのも一つの手だ。
iTunesインストールは、ダウンロードとシームレスに始まる。インストーラ付きのバイナリファイルをローカルに保存するというスタイルではない。そのままインストールのウィザードを進めていくと、途中でiPodの宣伝もしっかり埋め込まれている。このあたりからも、iPodの販促ツール的な側面が伺える。同時にオーディオのコーデックを含むQuicktime 6.4もインストールされる。
iTunesを起動して、既に存在する音楽ファイルを読み込ませてみる。ジュークボックスソフトはここが一つの関門で、筆者のライブラリ約40Gバイト/8600曲を一気に読み込ませようとすると、途中でハングアップするものも少なくない。iTunesは全部読み込むのに14分かかったものの、ハングアップすることもなく着実に読み込むことができた。まず第一関門クリアである。
最初の起動画面はライブラリが表示されるだけのシンプルなものだが、いくつかのウインドウを表示させるとある程度使いやすくなる。MusicMatchではアーティストを主体とするツリー構造がデフォルトとなっており、プレイリスト表示やレコーディング画面なども平行して表示できるのに比べ、iTunesでは左側のリストで機能を切り替えるようになっている。
膨大なアーティストのリストをブラウジングするには、アーティストのリストを中心に管理するMusicMatchのほうがやりやすいだろう。全体的な機能の俯瞰のしやすさでは、iTunesといったところか。
プレイリストを作る仕掛けとしては、どちらも独自の機能を持っている。
[小寺信良, ITmedia]
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