News 2003年11月7日 09:50 PM 更新

眠れる500億円市場をねらえ──ホロンの学校用ソフト戦略

ホロンは米企業が持つ独自システムを活用し、本格参入する大型市場で確かな基盤を築こうとしている。

 DVDコピーソフトなどで知られるホロンが教育用ソフトへの本格参入を発表した背景には、500億円規模ともいわれる巨大な市場がある。同社は、教師がソフトを購入しやすくする独自の仕組みを投入することで、シェアを確実にする考えだ。


握手を交わすホロンの脇坂社長とRiverDeepのゴードン・ドラン氏

 同社の脇坂龍治社長によると、学校がPCソフトを購入するために使える予算は年間約500億円。PCソフトリテール市場の10倍以上の規模だ。ただし必ずしもPCソフトのみに使われるわけではないため、実際にソフト購入に現在使われているのは200億円ほど。ホロンが狙うのは残り300億円だ。

 予算は潤沢ながらソフト導入が進まない背景に、学校独自の納入システムがあると脇坂社長は指摘する。これを解決することで、新規参入の同社にもシェア獲得のチャンスはあると見る。

 現状では、教師が授業用のソフトを選んでから実際に運用を始めるまでまる1年かかるという。ソフトの選定は毎年10−11月頃。選定したソフト購入費が翌年3月に各自治体の議会で承認されれば導入可能になるが、インストール作業は学校に子どもたちがいない夏休み期間を待って行われるのが通例。テスト運用ができるのは9月の新学期が始まってからになり、実際にソフトを使った授業が行えるのは選定の翌年の10月以降になってしまうという。

 1年前に選んだソフトは既に魅力を失っていることも多く、結局使われないまま放置されるケースも少なくないという。この「1年のギャップ」を埋める手段を提供することで、ホロンは学校市場での足場を固める考えだ。

 鍵は、ホロンがパートナーに選んだアメリカの教育ソフト会社RiverDeepが持つシステムだ。同社のゴードン・ドラン氏によると、アメリカの学校向けの教育ソフト市場で同社は売上げ高3位、インストール率1位の実績を持つ。全米の学校のPCのうち72パーセントが同社のソフトをインストールしているという。この高インストール率を実現したのが同社独自のシステム「RiverDeep Central」だ。

 RiverDeep Centralは複数の試用版ソフトを1つにしたもので、インストールキーさえ購入すればすぐに製品版にアップグレードできるのが特徴。ホロンは、RiverDeep Centralを学校に納入されるPCにプリインストールしたり、夏休みのソフト一括インストール時に他社ソフトと一緒にインストールし、いつでも製品版にアップグレードできる環境を整えたい考えだ。教師は試用版を体験し、気に入ったものがあればインストールキーを購入、夏休みを待たずに導入できる。

 「導入への足かせがなくなれば、教師はもっと気軽にソフトを購入してくれるはず。その上で、RiverDeepの4000タイトルにのぼる教育用ソフトを投入すれば、学校現場の多様なニーズに応えることができ、市場の信頼を勝ち取ることができるはず」と脇坂社長は自信を見せる。

 3年後に売上5億円を目標に、今年中には事業展開をスタートする考えだ。

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[岡田有花, ITmedia]

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