News | 2003年11月18日 11:42 PM 更新 |
IBMはジョージア工科大学に50万ドル相当のソフトウェアとハードウェアを寄付した。これにはワークステーションとサーバが含まれ、同大学が行っている自律型コンピューティングと自己回復システムの研究をサポートする。
IBMが同大学に寄贈する製品はワークステーションが16台、IBM xSeries 345サーバが1台、IBM HS20 BladeServerが1台、xSeries 360バックエンドサーバが1台、そしてソフトウェアとミドルウェアも含まれる。これらのマシンはLinuxで動作し、JavaBeansミドルウェアが使われている。
アトランタのジョージア工科大学とIBMは、過去数十年の間に数回に渡る提携を結んでいるが、今回の寄贈によりその関係は正式なものとなったと同大学のコンピュータシステム実験研究センターでディレクターを務めるカーステン・シュワン氏は説明する。
ジョージア工科大学で行われている自律型コンピュータの研究は、システムを「人間からの入力が少なくても動作できるように、より独立性を持ったものにすること」を目的としているとシュワン氏。
現在のシステムは、特に大企業や政府、研究機関ではさまざまなマシンでサービスを提供している、とシュワン氏。「問題は、これらの異なるサービスを指揮し、サービスがきちんと提供できているか、信頼の置ける動きをしているかどうかを確認することだ」と付け加えた。
シュワン氏によれば、同大学は(特に相互接続されたシステムのさまざまなレイヤーにまたがった)システムの故障箇所を直し、修復することができる、「ネットワークを意識したミドルウェア」を使ったシステム開発に興味を持っているという。
例えば、真に自己修復が可能なシステムはネットワーク上でスムーズに流れていないマルチメディア・ビデオ・プレゼンテーションがある場合、低階層のOSIレイヤーにおけるバックログを解消するため、自動的にサムネイルのサイズを縮小するだろう、とシュワン氏。バックログが解消したらそのビデオをフルサイズに復帰させることができる。
この研究の初期段階の成果は1年ほどで公開されるかもしれない。
IBMの自律型コンピューティング担当副社長であるアラン・ガネック氏は、ジョージア工科大はIBMのためだけの製品を開発しているわけではないと述べる。「われわれは彼らの研究の落穂ひろいをしたいと望んでいる」と同氏。「ジョージア工科大とのやり取りは、世界有数の科学研究者が複雑なシステムにフォーカスし、総合的なソリューションを提供するということが目的なのだ」とガネック氏は主張した。
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