News:ニュース速報 | 2003年12月4日 10:24 PM 更新 |
日立製作所は12月4日、超小型非接触ICチップ「ミューチップ」事業を展開する社内ベンチャー「ミューソリューションズベンチャーカンパニー」を、1月1日付けで事業部として発足させると発表した。体制を強化して市場開拓を加速、2005年度に売り上げ約150億円を見込む。
ミューチップは0.4−0.3ミリ角と世界最小のICチップ。製造工程で128ビットの数字列を埋め込むことができ、鋼材流通の現品管理システムや、2005年日本国際博覧会(愛・地球博)の入場券システムなどに採用された。
日立は2001年7月に設立した社内ベンチャーで同事業を展開してきたが、事業部に昇格させて営業要員やSEを増員し、金融や流通などでの市場開拓を進める。事業部は「情報・通信グループ」内に組み込み、情報通信部門との連携を強化する。
同事業について伊藤忠商事と結んだ業務協定も本格化させる。月星化成とコンバースジャパンの展示商談会の入場者管理にミューチップを活用するほか、ハンティングワールドジャパンの流通管理にも導入する。
ミューチップ活用コストを抑えるため、低価格のインレット(アンテナかアンテナ接続端子とチップで構成する部品)も発売する。単価を一般的なRFIDインレットに比べ約3分の1−数十分の1となる10円台に抑えた。電子基板上にRFIDタグを作成できる超小型パッケージインレットも販売する。PCの履歴管理などに利用できる。
[ITmedia]
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