News:ニュース速報 | 2003年12月17日 10:17 PM 更新 |
ファイル交換サービス「ファイルローグ」による楽曲データの交換で著作権を侵害されたとして、ファイルローグを運営していた日本MMOと同社社長を相手取り、レコード会社などが約3億6500万円の損害賠償を求めた裁判の終局判決が12月17日、東京地裁であった。判決では日本MMO側に約7100万円の支払いを命じ、レコード会社らが著作権を持つ楽曲のMP3ファイルの送受信を禁じた。
判決では、日本音楽著作権協会(JASRAC)に対し支払う使用料相当額は、当時のブロードバンド普及率やユーザー数などから、形式的に使用料規程を適用して算出される額の約10分の1に相当する3000万円などとした。レコード会社19社に対しても、同様の音楽配信サービスの料金を基に算定した損害賠償を認めた。
判決について、JASRACは「ネットワーク時代の著作権保護の国際的要請にも応えるとともに、知的財産立国を目指す現在のわが国において非常に重要な判決であり、国際的にも高く評価されるもの」とするコメントを発表した。
この裁判は、JASRACと日本レコード協会(RIAJ)、レコード会社19社が2002年2月、ファイルローグを運営する日本MMOに対しサービスの差し止めと約3億6500万円の損害賠償を求めたもの。
今年1月、ファイルローグによる著作権侵害を認めて日本MMO側が損倍賠償義務を負うとした中間判決が出ており、これに基づき損害賠償額などが争点になっていた。ファイルローグ自体は2002年5月にサービスを停止している。
[ITmedia]
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