パレスチナ自治区ガザに対するイスラエルの攻撃を受け、ネット上ではイスラエルのサイトを標的とした「サイバー戦争」が起きている。SANS Internet Storm Centerなどが伝えた。
SANSによると、この攻撃はサイト改ざんやサービス妨害(DoS)に始まり、ハッキングに発展した。2日間で300を超すイスラエルのWebサイトが改ざんされ、コンテンツが書き換えられたという。当初の攻撃はイスラエルのサーバのみが標的となっていたが、その後イランや西側諸国のサーバにまで攻撃が拡大しているもようだ。
McAfeeによれば、この攻撃の背後にはモロッコのハッカー集団の存在が指摘されているという。中でも高名なハッカー集団「Team-Evil」はイスラエルのニュースサイトYnetをハッキングした。
フランスのメディアはこうした攻撃について、政治的動機に基づく「倫理的ハッキング」「eジハード」などと報じているが、現実には攻撃の背後に別のハッカーが隠れていることもあるとMcAfeeは言う。
McAfeeが調べたところ、Webサイトを改ざんしてパレスチナ支持の声明を掲載していた攻撃者が、別のフィッシング詐欺や他人のメールアカウント乗っ取りに関与していた痕跡があることが判明したという。善玉の「ホワイトハット」を自称するハッカーが、実際には犯罪行為に関与していたケースは初めてではなさそうだとMcAfeeは解説している。
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