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“なつかしのウイルス”博物館オープン 安全に感染体験

» 2016年02月09日 14時51分 公開
[ITmedia]

 往年のコンピュータウイルスを集めた「マルウェア博物館」(The Malware Museum)がInternet Archive上にオープンした。1980〜90年代のDOSウイルスをブラウザ上のエミュレーションで「安全に」体験できる。

photo すごく適当な感じのヨットと海と太陽が描かれる「MARINE.COM」=Malware Museumより
photo 「安心してほしい。私は親切なウイルスだ。仕事がいっぱいある君のためにコンピュータをスローダウンさせてあげよう」というターミネーターからのメッセージが表示される「SKYNET.COM」

 セキュリティ専門家のミッコ・ヒッポネン氏がキュレーターとなり、DOS時代のマルウェアを公開している。ターミネーターのパロディー「SKYNET.COM」やサイケな映像が現れる「LSD.COM」など、感染メッセージが興味深いマルウェアを集めているというが、今となっては何が面白いのかよく分からないものもある。

photo とてもサイケな「LSD.COM」
photo ピラミッドと言われればピラミッド的ななにかが表示される「PYRAMID.COM」

 これらのマルウェアは、危険な機能を取り除いた上でエミュレータで再現しているという。気に入ったらレビューを付けることもできる。

 英BBCに対しヒッポネン氏は、古いマルウェアを多くの人が懐かしがっていることに驚いたという。「われわれの分析によると、マルウェアのほとんどは組織的な犯罪グループや諜報機関によって作成されている。古き良きハッカーは楽しませるためにウイルスを作ったものだが、今ではこうしたものはみられなくなった」と述べている。

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