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» 2019年01月16日 07時24分 公開

今年のCES、中国企業2割減 中国人来場者も減少

世界最大の家電技術見本市「CES2019」が、米ラスベガスで開催された。例年各国の家電、自動車、IT企業が最新技術を披露するなか、今回は米国との貿易戦争の影響で、中国の企業や来場者が大幅に減ったという。

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 世界最大の家電技術見本市「CES2019」が、米ラスベガスで開催された。例年各国の家電、自動車、IT企業が最新技術を披露するなか、今回は米国との貿易戦争の影響で、中国の企業や来場者が大幅に減ったという。夕刊フジで「まだまだスゴい家電の世界」(火曜掲載)を連載するジャーナリストの大河原克行氏が最新事情をルポする。

 全世界から18万2000人以上が来場。4400社以上の企業が出展し、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)、5G、8Kなど、家電や自動車に関連する最新技術が一堂に展示された。

 日系企業では、ソニーが同社初の8Kテレビを展示。「ソニーブランドのテレビとして発売できる水準にまで到達した」と画質に自信をみせた。

 パナソニックは、荷台部分を入れ替えることができる電動自動車を参考展示した。冷蔵ショーケースを搭載し、自動運転で移動することで、買い物に出向けない高齢者や、過疎地での買い物手段に活用できるようにするという。

 4年ぶりにメーン会場に出展したシャープは、8Kテレビや家電による米国市場再参入をうかがう。また、個人向け8Kビデオカメラや、東芝のPC事業を子会社化してから初めてとなるノートPCを参考展示した。

 家電以外の企業も最新技術を活用した展示が相次いだ。トヨタ自動車がプレスカンファレンスで、自動運転の実験車両を公開。ホンダも災害時などに人に追随して自動運転で動く小型ビークルの協業成果を展示した。

 さらに、日本の住宅メーカーとして初の単独出展となった積水ハウスは、「プラットフォームハウス構想」を発表し、家が健康をサポートする仕組みを提案した。

 会期中には、日本の現職の大臣として初めて、世耕弘成経済産業相がCESを視察した。視察は2日間にわたり、経産省が推進するスタートアップ企業の育成プログラムの参加企業など22社が参加したユーリカパークや、国内外の主要な電機、自動車メーカーのブースを訪問した。

 世耕氏は「8Kをはじめとして、日本の企業の技術力の高さを感じることができた」と発言。「自動運転では、高速道路や幹線道路を移動する提案よりも、コミュニティーサービスとしての活用が、日本の自動車メーカーの特徴を発揮できると感じた。高齢化や過疎化が進展している日本において、買い物難民が生まれている地域や、公共交通機関がない地域での課題解決につながる。この分野での自動運転技術を、日本の企業がリードしていくことに期待している」と語った。

 国別では、最大規模の出展社数を誇る中国企業だが、今年は約2割減の1200社となったほか、例年よりも中国人来場者や中国人プレスの姿が減少している様子が見られ、米中貿易戦争の影響が及んでいることが感じられた。

 韓国勢では、LG電子が台座部分にディスプレー部を巻き取ることができる有機ELテレビを発表。サムスン電子は5Gで先行している強みや、医療分野向けのロボットなどの新たな取り組みを訴求した。

 グーグルやアマゾンによるAIを活用した音声認識技術を、家電や自動車のプラットフォームとして採用する企業がさらに増加していることも印象付けた。

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