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» 2019年02月01日 07時42分 公開

通勤中にスーツで発電 スマホを充電、AOKIなど試作

理化学研究所は紳士服のAOKIなどと共同で、柔らかい素材でできている太陽電池を貼り付けた「発電スーツ」を試作したと発表した。スマートフォンの充電や災害時の非常電源として使えるほか、着ている人の脈拍をモニタリングするなどの電子機能を持った衣服の電源に活用できると期待される。

[産経新聞]
産経新聞

 理化学研究所は紳士服のAOKIなどと共同で、柔らかい素材でできている太陽電池を貼り付けた「発電スーツ」を試作したと発表した。スマートフォンの充電や災害時の非常電源として使えるほか、着ている人の脈拍をモニタリングするなどの電子機能を持った衣服の電源に活用できると期待される。

画像 肩から背中にかけて有機太陽電池を貼り付け、発電できる紳士服の上着(理化学研究所提供)

 着るだけで脈拍や筋肉の動きなどを計測できる衣類型の生体センサーが近年開発され、「スマートウエア」「スマートアパレル」などと呼ばれて医療やフィットネス分野で活用する動きが広がっている。

 こうした衣類型センサーは長時間にわたって着用者の生体情報を計測するため、安定した電力の供給が必要だ。バッテリーを充電する手間が使い勝手を損なうという課題を解決しようと、貼って使える太陽電池を開発した。

 今回使った有機太陽電池は厚さが髪の毛の5分の1ほどと薄く、自在に曲げて布地の上に貼り付けることができる。試作したスーツでは肩から背中にかけて10個の太陽電池を貼り付け、最大で280ミリワットを発電することができる。

 理研の福田憲二郎専任研究員によると、「ほとんどのウェアラブル(装着型)センサーや無線通信を動かすことが可能な電力」だという。スマートフォンでは使用時間より充電時間の方が長くなってしまうが、非常時には十分頼りになる。商品化の計画は、いまのところないとしている。

 極薄の有機太陽電池を布地に貼り付ける技術はスーツだけでなく、帽子やスカーフなどの小物衣類に応用することも考えられる。そのほか、カーテンやテントに貼り付ければさまざまな場面での電源として活用が期待できるという。

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