ITmedia NEWS > 社会とIT >
ニュース
» 2019年03月28日 06時15分 公開

民放連のAM廃止要請 近隣国と軋轢生む懸念も

民放連がラジオのAM放送の廃止を目指すことについて、政府には懸念も広がっている。海外まで届くAMは超短波のFMと異なり、各国が国際機関に周波数などを登録して電波の混信を回避している。日本の民放がAMを廃止した場合、「空白地帯」となった周波数の利用をめぐり、中国や韓国などの近隣国と軋轢(あつれき)が生じる懸念がある。

[産経新聞]
産経新聞

 日本民間放送連盟(民放連)がラジオのAM放送の廃止を目指すことについて、政府には懸念も広がっている。海外まで届くAMは超短波のFMと異なり、各国が国際機関に周波数などを登録して電波の混信を回避している。日本の民放がAMを廃止した場合、「空白地帯」となった周波数の利用をめぐり、中国や韓国などの近隣国と軋轢(あつれき)が生じる懸念がある。

 AM放送は国際電気通信連合(ITU)の無線通信規則で、国内放送が原則と決まっている。ITUは各国が使う周波数を調整し、国ごとに放送局の周波数や電力などの運用データを登録簿で管理している。

 新たな放送局開設などはITUに申請する必要がある。ITUは登録簿のデータと比較し、混信が起きると判断すれば、申請計画を公表。既存放送局を持つ国が申請国に協議を要請し、調整を図る流れだ。

 仮に日本の民放がAMを廃止してもITUへの報告義務はない。ここで中国などの近隣国が日本側が廃止した周波数で計画を申請した場合、放送開始には日本の同意が必要となる。

 いったんAM放送局の登録を取り下げれば再開設は困難なため、日本が既存の登録を取り下げずに相手国に計画の変更を要請しても「不使用」を理由に断られる可能性がある。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.