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» 2019年05月14日 06時54分 公開

政府、サイバー攻撃“反撃ウイルス”作成へ 脅威増す「電子戦」に日本の勝機はあるか (1/2)

目に見えない空間が、防衛の最前線になりつつある。政府は、日本の安全保障を揺るがすようなサイバー攻撃を受けた場合に反撃するため、防衛省でコンピューターウイルスを作成、保有する方針を固めた。周辺国では中国や北朝鮮がサイバー関連の専門部隊を増強するなか、「電子戦」でレーダーやGPSなどが攻撃を受ける脅威は増している。「反撃ウイルス」で勝てるのか。

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 目に見えない空間が、防衛の最前線になりつつある。政府は、日本の安全保障を揺るがすようなサイバー攻撃を受けた場合に反撃するため、防衛省でコンピューターウイルスを作成、保有する方針を固めた。周辺国では中国や北朝鮮がサイバー関連の専門部隊を増強するなか、「電子戦」でレーダーやGPSなどが攻撃を受ける脅威は増している。「反撃ウイルス」で勝てるのか。

 ウイルスは、「マルウエア」と呼ばれるソフトの一種で、攻撃側が不正アクセスやメール送信により相手方に送り込み、重要情報を盗んだり機能障害を起こさせたりする際に用いられる。

 防衛省は最新の技術力を持つ複数の民間企業に委託し、共同でウイルスを作成してもらうという。攻撃側のシステムへの侵入を図るため、システムへの裏口をネットワーク上に作る「バックドア」と呼ばれるソフトなどが検討されている。

 サイバー攻撃について政府は、武力行使の3要件を満たすなら自衛権が発動され、反撃ができるとの立場だ。ただ、インターネットには官民や国境の区別がなく、自衛権の発動要件を満たすかどうか即座に判断するのは困難との見方もある。

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「防衛省が想定するサイバー戦は、レーダーやGPSの妨害など物理的な攻撃と受け止められ、実際の戦闘状態における『電子戦』に近い。攻撃の主体も判明していて、専守防衛の逸脱はそれほど懸念されないのではないか」と分析する。

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