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» 2019年05月16日 06時05分 公開

米の視線はすでに「6G」 5Gで劣勢、対中巻き返しへ (2/3)

[産経新聞]
産経新聞

 米戦略国際問題研究所(CSIS)のジェームス・ルイス氏によると、5Gの基地局などのRANと呼ばれる設備で、華為の世界シェアは31%と首位。これに29%のエリクソン(スウェーデン)や23%のノキア(フィンランド)が続く。コアネットワークと呼ばれる制御系の基幹設備でも華為は上位に位置し、米企業は端末側などの一部機器でアップルやシスコがシェア上位に顔を出す程度だ。

 5Gの知的財産(IP)でも中国勢が優位に立つ。独データ分析会社IPリティックスの調査では、技術標準(規格)に関する標準必須特許で、華為はトップの1554件を保有。1427件のノキアが2位に付け、3〜4位がサムスン電子など韓国勢。5位にも中国のZTEが入った。

 同社の統計によると、華為は規格を策定する国際会議に同業者の中で最大規模の人員を送り込んできた。華為は自社の特許を使わざるを得ない他社から利用料収入が期待できるため、国際会議の場で特許取得を働きかけてきたとみられる。

 トランプ米政権は国務省や国防総省を中心に、中国製を使った5Gネットワークから情報漏れの危険があるとして、同盟国や友好国に中国製を採用しないよう求めている。5G網整備で華為の製品などを導入すれば、同盟国であっても機密情報を共有しない厳しい姿勢もみせている。

 ただ、英国やドイツが中国製の排除に同調しておらず、米政府による中国包囲網の構築は思うように進んでいない。米国が情報漏れの「証拠を示していない」(英通信会社首脳)との批判や、「中国製を排除しなくてもリスク管理は可能」(英情報関係機関)との認識が背景にある。

 こうした国際情勢を踏まえ、米政府が近く、5G網の脆弱(ぜいじゃく)性を詳細に分析した報告書を公表するとの観測も、米ワシントンの情報通信関係筋で浮上している。

 そんな中、トランプ大統領の口から、早くも第6世代(6G)の開発を促すような言葉が出ている。

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