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» 2019年05月16日 06時05分 公開

米の視線はすでに「6G」 5Gで劣勢、対中巻き返しへ (3/3)

[産経新聞]
産経新聞
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 「今の話題は5Gだが、その前は『4Gに乗り遅れるな』といっていた。いずれ『ナンバー6』が話題になる。米国は何にしたってリーダーになりたい」

 トランプ氏は4月12日のイベントで、そうも語った。同氏は2月下旬にもツイッターで、「米国で5Gを、いや6Gも、なるべく早く実現したい。米企業は取り組みを強化せねばならない」と述べた。

 こうしたトランプ氏の発言に前後して、FCCは3月中旬、将来的に6Gに利用される可能性がある「テラヘルツ波」と呼ばれる周波数帯を、研究向けに開放することを決定し、利用規則を発表した。

 これで研究者らは、電波を正式に使うことができるようになる。5Gの開発に取り組んだニューヨーク大学のテッド・ラパポート教授は「6Gの幕開けとなるかもしれない重要で歴史的な一歩だ」と称賛した。

 5G網の整備は今後本格化し、米国での投資額は2750億ドル(約30兆円超)になるとの試算もある。米政府は、巨大な国内市場でまず中国製を締め出す方向だが、米政府周辺では、昨年初めから、5Gネットワークの「国有化論」が浮かんでは消え、通信関係者の関心を集めている。

 こうした議論は、中国勢に押され気味の米国の危機感が表れているようにも映る。米国が、旗色が悪い5G時代を早々に終わらせ、6Gで主導権を奪回するシナリオを描くとしても不思議ではない。

 米国の専門家からも、6G時代を見据えた国家戦略を求める声が出ている。

 ハイテクと軍事技術の動向に詳しいバージニア工科大学のチャールズ・クランシー教授は、米首都ワシントンでのシンポジウムで、「米国は6Gで競争の舞台に戻らなければならない。連邦政府の資金支援を背景に大規模な(6Gの)開発計画を国が主導していくことが求められている」と指摘している。

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