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» 2019年05月22日 05時52分 公開

長生きは本当に幸せか? 医師・ジャーナリスト富家孝が問う:遺伝子を操作すれば老化は防げる? 進む「老化研究」のいま (1/2)

最先端の研究では「老化はもはや“自然現象ではない”」とされる。となると、老化は病気と同じで、治療も可能になる。一方で、老化はやはり自然現象なのだから、寿命には限界があるという説も根強い。

[ZAKZAK]
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 人類は何歳まで生きられるのでしょうか?

 通説化しているのが「115歳限界説」です。これまでの最長寿者は、ジャンヌ・カルマンさんというフランス人女性で122歳。公的な記録で確認できる、120歳突破の唯一の例です。

 120歳まで生きたといわれた鹿児島・徳之島の泉重千代さんは、現在では105歳だったとされています。大阪市の大川ミサヲさんが117歳27日、昨年亡くなった鹿児島・喜界島の田島ナビさんが117歳260日でした。

 イタリア人女性のエマ・モラノさんが、117歳137日で亡くなるなど、海外でも117歳の記録が少しずつ伸びています。「115歳説」はおおむね妥当だと言えるのではないでしょうか。

 長寿の研究は日進月歩。なぜ老いるか、科学者たちは必死に解明しようとしています。最先端は生命の基本単位である細胞の研究ですが、それによると老化はもはや“自然現象ではない”というところまできています。となると、老化は病気と同じで、治療も可能になります。

 一方で、老化はやはり自然現象なのだから、寿命には限界があるという説も根強いのです。

 老化研究のアプローチとしては、実際の「センテナリアン」(100歳を超える百寿者)に着目する方法と、細胞に着目する方法があります。

 細胞の研究は、大きく2つの説があります。一つは、ストレスや紫外線などの環境要因によって、細胞内に有害物質が発生し、機能低下が進んで老いるというもの。

 もう一つは、遺伝子によって老化や寿命が規定されているとするもの。この「プログラム説」では、それぞれの細胞には分裂できる限界が初めから決められていて、その回数を超えて分裂できないとされています。

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