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» 2019年05月29日 06時38分 公開

ゲーム障害の広がり、医療関係者は危惧 中高生の7人に1人がネット依存

スマートフォンなどの普及で、世界各国でオンラインゲームに没頭する「重症者」が出ていることを受け、世界保健機関(WHO)は25日、「ゲーム障害」を新たな疾病と正式認定した。日本国内では中高生の7人に1人がインターネット依存症とのデータも。医療関係者はゲーム依存の広がりを危惧しており、早期の治療を呼びかけている。

[産経新聞]
産経新聞

 スマートフォンなどの普及で、世界各国でオンラインゲームに没頭する「重症者」が出ていることを受け、世界保健機関(WHO)は25日、「ゲーム障害」を新たな疾病と正式認定した。日本国内では中高生の7人に1人がインターネット依存症とのデータも。医療関係者はゲーム依存の広がりを危惧しており、早期の治療を呼びかけている。

photo 四六時中、スマートフォンを手放せない「病的使用」の若者は増加の一途だ(宮崎瑞穂撮影)

 平成23年7月に国内で初めて「ネット依存」の専門外来を開設した国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)。中山秀紀医長によると、ゲーム障害が疑われる患者の約8割が未成年で、大半が中高生。開設当初から通い続ける人もいるという。

 ゲーム障害は、ゲームにのめり込むことで昼夜が逆転し、学校や会社に遅刻や欠勤を繰り返すなど、日常生活に重大な影響を及ぼす。成績や体力の低下を招くほか、親にゲームを止められて激高し、暴行するケースも見られる。

 中山氏は「学校を一度でも休むと、どんどん行きづらくなり、ゲームにはまる悪循環に陥ってしまう。親もうすうす気づいていながら、止められない。本人が意識して断つのが一番の治療法」と説明する。

 厚生労働省の研究班が昨年実施した調査では、国内の中高生の7人に1人に、ネット依存が疑われるとの結果が出た。WHOの推計では、ゲームをしている人の2〜3%がゲーム障害とみられるが、「引きこもりなどで調査に反映されない潜在的な患者も少なからずいる」(中山氏)との指摘も出ている。

 久里浜医療センターでは、これまで病名をつけられることを拒む患者も見受けられた。中山氏は「WHOに認定されたことで、治療に本格的に取り組める。予防や早期発見により、救われる人も出てくるだろう」と期待を込めた。

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