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» 2019年06月07日 07時15分 公開

「チバニアン」審査中断 反対者が地層隣接地の賃借権取得

千葉県市原市の地層を約77万〜12万6000年前の地質年代の基準地と認定し、年代名を「チバニアン」(千葉時代)とするための審査手続きが中断していることが分かった。反対者が地層に隣接した土地の賃借権を取得し、基準地の条件である自由な立ち入りが保証できなくなったためという。

[産経新聞]
産経新聞

 千葉県市原市の地層を約77万〜12万6000年前の地質年代の基準地と認定し、年代名を「チバニアン」(千葉時代)とするための審査手続きが中断していることが分かった。反対者が地層に隣接した土地の賃借権を取得し、基準地の条件である自由な立ち入りが保証できなくなったためという。

 国際学会が行う審査は4段階で、国立極地研究所などのチームが申請し既に2段階を通過。9月が3次審査の申請期限となっている。基準地は研究のため自由に立ち入りできる必要があり、同市が周辺の民有地の地権者約30人と買収交渉を進めてきた。

photo 地質年代の基準地として審査中の場所。左の人物が指す位置より上が「チバニアン」の命名が提唱されている年代の地層=平成28年、千葉県市原市

 ところが昨年7月、認定に反対する楡井(にれい)久茨城大名誉教授が地権者の1人から10年間の賃借権を取得。立ち入りが保証できない状況に陥った。申請が間に合わない場合、審査が白紙に戻る恐れがある。

 楡井氏側は昨年4月、地層のデータが捏造(ねつぞう)されたなどとする文書を学会に送付。申請チームは不正を全面否定し、昨年11月に2次審査を通過していた。

 楡井氏は「申請を止めさせ、不正を問うためにやった」としている。チームの岡田誠茨城大教授は「科学的に決着がついたことに対する実力行使の妨害だ」と話す。

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