ITmedia NEWS >
ニュース
» 2019年06月27日 05時55分 公開

「クロワッサン」1000号 雑紙が売れない時代に“工夫”で部数伸ばす (2/2)

[産経新聞]
産経新聞
前のページへ 1|2       

六花亭とコラボ

 それまであまりなかった付録を付ける号も増やした。産経新聞が主催したオランダ絵画黄金時代の巨匠、ヨハネス・フェルメールの展示に合わせた名画の特集号では、フェルメールの付箋を付けた。6月10日発売の999号の付録は、北海道帯広市に本社がある菓子メーカー、六花亭とコラボレーションしたオリジナルの保冷バッグ。六花亭の花柄が雑誌の付録になるのは初めてで話題となった。

編集者の生活きちんと

 雑誌の編集者というと夜遅くまで社に残って仕事をするイメージだが、作り手が自分たちのきちんと生活を営むというのが同誌の方針だ。郡司編集長自身、小学2年生の双子を育てており、午後6時半には家に着くよう時間配分をしている。「早く帰って料理をするもよし、展覧会に行くもよし。野菜の値段を知っていることも大切です。そうでないと雑誌のテーマにたどりつけません」と強調する。

 記念すべき1千号の特集は、料理家やカメラマンなど、“目利き”が実際に使った上ですすめる「買ってよかったもの」。郡司編集長は「1千号は通過点として大事に受け止めつつ、本当に読者が困っていること、知りたいことをタイミングよく取り上げ、クロワッサンの信頼感につなげていく」と話している。

 出版科学研究所によると、雑誌の推定販売金額(取次ルート)は、平成9年の1兆5644億円をピークに下がり続け、30年には前年比9.4%減の5930億円と半分以下になった。雑誌の金額は長く書籍を上回っていたが、28年に逆転した。

 同研究所の久保雅暖研究員は「ネットやスマートフォンが普及し、情報の取り方が変わった。また街の書店が減っていることも影響し、定期的に雑誌を買う習慣が薄れている影響も大きいのではないか」と話している。

前のページへ 1|2       

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.