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» 2019年08月01日 06時56分 公開

京アニ放火、遅れる被害者氏名公表 識者「警察は国民を意識か」「扱いはメディアが判断を」 (1/2)

京アニの第1スタジオであった放火殺人事件は8月1日で発生から2週間。京都府警は亡くなった35人の身元特定を終えたが、いまだに氏名など身元の公表には至っていない。府警が遺族らの心情に配慮し、公表の内容や時期、方法などを多角的に検討してきたためだが、こうした異例ともいえる対応を専門家らはどう見るのか。

[産経新聞]
産経新聞

 京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)の第1スタジオであった放火殺人事件は8月1日で発生から2週間。京都府警は亡くなった35人の身元特定を終えたが、いまだに氏名など身元の公表には至っていない。府警が遺族らの心情に配慮し、公表の内容や時期、方法などを多角的に検討してきたためだが、こうした異例ともいえる対応を専門家らはどう見るのか。

photo 放火されたアニメスタジオ近くの献花台で涙ぐむ女性=31日午前、京都市伏見区(永田直也撮影)

 府警は事件が発生した7月18日以降、家族からDNAサンプルの提供を受けるなどして身元の特定作業を実施。1カ所で多くの人が犠牲となったことや、年齢層が20〜30代に集中していることなどから慎重に作業を進め、25日までに34人について身元を特定した。27日に亡くなった男性についても同様で、31日の時点で、ほぼすべての遺体を遺族に引き渡している。

 ただ、この段階に至っても犠牲者の氏名公表はまだ実現していない。「一番配慮しないといけないのは遺族」(府警幹部)という考えから、公表の時期をいつにするかや、全員そろって公表するのかどうかなどについて、府警が慎重に検討している点が大きい。

 一般的に殺人事件では、警察は事件の重大性や社会的反響を考慮し、被害者の身元を明らかにしている。刑事部門での勤務経験が長い、ある警察OBは「遺族の意向や捜査への支障を考慮して匿名発表とするケースはあるが、基本的には容疑者、被害者ともに速やかに身元を公表することを前提に動いている」と話す。

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