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» 2019年08月08日 06時57分 公開

電機大手6社が減益……中国経済の減速が直撃 4〜6月期

電機大手8社の令和元年4〜6月期連結決算が7日出そろった。中国経済の減速で、自動車やスマートフォンに使う半導体や電子部品などの販売が低迷し、最終損益はこの日に決算を発表した東芝など6社が減益または赤字。増益だった日立製作所とNECも本業以外の効果に支えられた面が強く、厳しい経営環境が浮き彫りになった。米中貿易摩擦の激化で先行きの不透明感は増しており、各社は警戒感を強めている。

[産経新聞]
産経新聞

 電機大手8社の令和元年4〜6月期連結決算が7日出そろった。中国経済の減速で、自動車やスマートフォンに使う半導体や電子部品などの販売が低迷し、最終損益はこの日に決算を発表した東芝など6社が減益または赤字。増益だった日立製作所とNECも本業以外の効果に支えられた面が強く、厳しい経営環境が浮き彫りになった。米中貿易摩擦の激化で先行きの不透明感は増しており、各社は警戒感を強めている。

photo 電機8社の令和元年4〜6月期連結決算

 東芝は最終損益が1402億円の赤字(前年同期は1兆167億円の黒字)となった。米液化天然ガス(LNG)事業の売却に関し、893億円の損失を計上。約40%を出資する半導体メーカー、東芝メモリホールディングスの不振が、381億円のマイナス要因となったことも響いた。

 構造改革などの効果もあり、本業のもうけを示す営業利益は黒字を確保したが、中国経済減速を背景にシステムLSIなどの半導体事業は苦戦。記者会見した平田政善執行役専務は「米中貿易摩擦の影響が半導体を中心にだいぶある」と述べた。売上高は、パソコン事業を売却したため減少した。

 中国経済減速は東芝以外の業績にも暗い影を落としている。パナソニックは、産業向け電子部品や車載機器が振るわず、三菱電機は中国企業が投資を抑制する傾向が強まった結果、工場の自動化に使う機器が不調だった。

 また最終利益が過去最高となった日立や、最終黒字に転換したNECについても、本業以外の特殊要因に支えられた面がある。日立の最終利益には英国の鉄道関連企業の株式売却が寄与。NECの最終利益も買収した海外IT企業の業績に後押しされている。

 一方、ソニーは音楽事業やカメラ用センサーが好調。前年に株式売却益があった反動で最終利益は大幅減となったが、営業利益は4〜6月期として3年連続で過去最高となった。

 しかしそのソニーも2年3月期の売上高の予想は下方修正した。他社はこれまで通りの業績予想を維持したままだが、米中貿易摩擦に代表される経営の不確定要素は多く、先行きについて慎重な見方を示している。東芝の平田執行役専務は7日の記者会見で「何が起こるか分からない状況で、決して楽観は許さない」と述べた。(井田通人)

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