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» 2019年08月13日 07時15分 公開

京の後継機「富岳」は性能100倍 開発の狙いは「利便性」

スーパーコンピューター「京(けい)」の後継機である「富岳(ふがく)」は、理化学研究所と富士通が令和3年の運用開始を目指して開発中だ。計算性能は京の100倍に向上するが、京と違って世界ランクでの首位が目標ではない。単純な計算速度よりも、利用者の使いやすさに重点を置いている。

[産経新聞]
産経新聞

 スーパーコンピューター「京(けい)」の後継機である「富岳(ふがく)」は、理化学研究所と富士通が令和3年の運用開始を目指して開発中だ。開発費は国費だけで1100億円に及ぶ。計算性能は京の100倍に向上するが、京と違って世界ランクでの首位が目標ではない。単純な計算速度よりも、利用者の使いやすさに重点を置いている。

 京を使うには専用のプログラムを開発する必要があったが、富岳は既存のソフトウエアを使えるように工夫を凝らす。富士通の清水俊幸統括部長は「プログラムの手間は最小にして、利用者には研究そのものに力を注いでほしい」と話す。

 健康長寿社会の実現や防災、エネルギー問題、産業競争力の強化など9つの重点分野を設定。これらの分野で使われているソフトウエアが、京に比べて100倍の速度で動くようにすることを目指す。京で1年かかる問題が数日で解けるようになると期待される。

 京が得意としたシミュレーションだけでなく、ビッグデータや人工知能(AI)などにも活用分野を拡大。性能が100倍でも、消費電力は3倍程度に抑えることも目指している。

 富岳の開発は、日本がスパコン開発を通じて培った半導体などの関連技術を継承し、国際競争から脱落するのを防ぐ狙いもある。

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