ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >
ニュース
» 2019年09月09日 07時07分 公開

タクシーは“センシングカー” 配車アプリ、真の狙いはビッグデータ活用  (1/3)

スマートフォンアプリを使ってタクシーを呼ぶことができる配車アプリ。IT企業の参入が相次ぎ、全国での普及に向けた割引キャンペーンを繰り広げている。だが、割引サービスや全国展開などの投資が各社の負担になっており、見合う利益はすぐには得られない。それでも手綱を緩めない本当の狙いは、タクシーを“センシング(計測)カー”として集めたビッグデータが、次のビジネスにつながるからだ。

[産経新聞]
産経新聞

 スマートフォンアプリを使ってタクシーを呼ぶことができる配車アプリ。IT企業の参入が相次ぎ、全国での普及に向けた割引キャンペーンを繰り広げている。だが、割引サービスや全国展開などの投資が各社の負担になっており、見合う利益はすぐには得られない。それでも手綱を緩めない本当の狙いは、タクシーを“センシング(計測)カー”として集めた膨大な情報(ビッグデータ)が、次のビジネスにつながるからだ。

photo 大阪府、京都府での新タクシー配車サービス開始を発表したDeNAの中島宏常務執行役員

 「自動運転は将来的に見ているところではある」

 ソフトバンクと中国の配車最大手、滴滴出行との合弁会社DiDi(ディディ)モビリティジャパン(東京)の菅野圭吾副社長は、配車サービスを通して将来的に展開したい事業についてこう語った。

 人工知能(AI)を活用した配車までの時間の短さをアピールするディディは、昨年9月から大阪でサービスを開始したのを皮切りに、今年4月には東京、9月には山口と全国展開を進めている。展開地域を決める上で重視しているのは、中国最大手の滴滴の合弁会社ということもあって、中国人訪日客と日本人の両方の利用者が見込まれることだという。

 また、同じソフトバンク系の会社と連携したキャンペーンを展開。幼稚園と保育園向けにクラウドサービスを提供するハグモー(東京)の利用者向けには、ディディの無料クーポン2000円分を10月にプレゼントする。

 こうした全国展開とキャンペーンで普及を進めてデータを集め、将来的に目指すのが自動運転というわけだ。菅野氏が「大前提のデータ」と指摘するのが、どういう天気、どういうイベントがあるときに、利用者がどこにいて、タクシーがどこにいるのかをAIで分析して予測する「人と車の流れをわかるようにすること」だ。

       1|2|3 次のページへ

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.